これは西海岸のジャズ・ユニットであるLA4が77年に日本のイースト・ウィンドに録音したアルバム。LA4はギタリストのローリンド・アルメイダ、サックス、フルート奏者のバド・シャンク、ベーシストのレイ・ブラウン、ドラマーのシェリー・マンで結成されましたが、1977年以降はドラムがジェフ・ハミルトンに交代したようなので、このメンバーでの最後の録音になります。このアルバムはいわゆる「ダイレクト・ディスク」で、ラッカーに直接カッティングしながら演奏しているため、片面終了まではぶっつけ本番の1本勝負。なのでダイレクト・ディスクでは曲間にゴソゴソと演奏者の物音がよく聴くと聴こえますが、このアルバムはわりとうるさめ。譜面をめくる音などがハッキリと聴こえます。
一曲目のタイトル曲はいわゆる「家路」であの下校時にかかる曲。オリジナルはドボルザークの新世界交響曲2楽章の主題。もう一曲聴いた瞬間「アッ」となったのはB面最後の曲。ローリンド・アルメイダがギター小僧の聖典「禁じられた遊び」をプレイしそのままバンド演奏へ。この曲をジャズで演奏しているのは初めて聴きました。
ダイレクト・ディスクは全般に冴えないものが多い気がしますが、このアルバムは演奏も音質も良好。B面ど頭のドラム・ソロが最高にシビれます。
ジャケットはコッテリしたコーティングの見開きジャケットで、同時代のCTIを意識しているのではないかと推測されます。