今日はPureを愛する者には特別な日、七夕ですねっ!!
去年は自己満足でPureな5日間やったなあ~もう1年!はやい!!
ということで、5日間で書いた『雨降って地固まる』の三洲視点を書いてみました。
真行寺視点で書いたときは、三洲視点で書くつもりまったくなかったんですが。
月犬を読んで、なんとなくアラタさんのこと理解できた気がする…
なんて言ったらおこがましいけども。
アラタさんの行動の原点はこれなんじゃないかとね、思ったのです。
七夕にかこつけて、自分の願いも入れてみたり(笑)
なんにしろ、私の願いは相も変わらず、です!!
七夕の夜もあと少しですが、よいPureな夜をお過ごしください☆
では今回も一応。
私のPure補完二次創作のスタンスは、
映画で表現されたことは映画の分で、
それ以外は原作のエピソードをすり合わせ、という感じです。
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空き部屋に真行寺を置いて、270号室へ戻る足を速める。
もうすぐ点呼だ。
今晩葉山は『上』へ行くと前々から言っていたが、寮に戻ってすぐに自室を確かめた。
昼間にカフェで会ったのでどうかと思ったが、案の定もぬけの殻だった。
「…こっちでもよかったか」
誰もいない部屋に戻って、ベッドに倒れ込む。
『アラタさん…アラタさん……!!』
つい先ほどまでの濃密な時間が、何をせずとも目の前にちらつく。
一年と少し前に始まった、身体だけの関係。
他人の熱を煩わしく思っていたのに、真行寺の熱さには、初めからなんの抵抗もなかった。
その理由を、深く考えたことは、ない。
考えてしまえば…深く、己の心を探ってしまったら…、終わる、気がした。
何もかも。
ただ、漠然と。
「……静かだ」
それ以上何も考えず、ただ、静かな夏の夜の気配に身をゆだねる。
身体の奥から湧きあがってくる言いようのない波には、絶対に耳を貸さない。
その気配すらも、煩わしいと思った。
「…そういえば今日は、七夕だったな…」
ふと思い出したこの学校の風習。
祠堂の学生は、高校生にもなって、とは思いつつ、ちゃっかり願い事を笹の葉につるす。
なるべく高く、天に届けと。
天にかけるほどの願いを、俺は持ったことがない。
――あいつは、あるんだろうか。
…ありそうだ。
それこそ、俺と正真正銘の恋人同士になりたい、とか。
「恋人…か」
『アラタさんの横に並ぶことできないのかな…っ』
泣きそうにゆがんだ声。
不安げに揺れる瞳。
あのとき思った。
俺の傍を離れるな。
勝手に、離れるな。
それがどういうことを意味するのか。
考えたくない。
気づきたくない。
ずっと、そう思っている。
…ただ、でも。
願わくは。
――ずっと…俺の傍に…。
「……真行寺」
かすかに震える息を、細く吐きだした。
目を背け逃げ出すあいつを見て、一瞬目の前が暗くなったことは、今でも鮮明に覚えている。
あのとき感じた、激情も戸惑いも愛しさも。
過ぎ去った。
俺を襲った嵐は、過ぎ去った。
何もかもをめちゃくちゃにしていった後に残ったのは。
ただ、あいつを離したくないと荒れ狂う、俺の心だった。
「真行寺」
目を、閉じた。
考えるな。思い出すな。
何も。
『アラタさん…好きです、アラタさん…!』
――どうしてもまだ、耳の奥に残る声と。
身体に刻まれた、熱い、体温に。
ようやく凪いだ心まで、連れ去られないように――
END