こんにちは、大井です。
本日は今年度(2022年度)の前期に実施した授業科目「西洋文化史特殊講義IIIa」(新カリキュラム名「西洋文化史講義5」)のご紹介をしたいと思います。
この科目は前期火曜の4限に置かれ、2~4年生が履修できます。
今年の履修者数は40名でした(文化史学科以外の学生も2名おりました)。
今年度は「19世紀オーストリア・ハプスブルク帝国史」をテーマにしました。
授業概要は以下のとおりです。
というように、ハプスブルク帝国の「結婚」と「戦争」をキーワードとし、私の専門でもある19世紀の話を軸に講義を展開しました。
ではなぜこの内容を今年度のテーマに選んだのかと申しますと・・・・
実は直前の時間帯である火曜3限には私が担当する「女性史」の授業があります。そこではマリー・アントワネットとエリザベートをミュージカル作品とともに学びます。
そこでミュージカルにも出てくるエリザベートの夫フランツ・ヨーゼフ1世(皇帝)と息子ルドルフ(皇太子)を取り上げてみよう!と思い立ちました。
あまり知られていないこの二人の人物像を史実から追い、それをエリザベートの人生と重ねてみると・・・・いわば時間割直前の科目「女性史」に対する「男性史」の位置づけといえるでしょう。
また、エリザベートはハプスブルクの宮廷に入り、なぜあれだけ苦しむことになったのか?
ハプスブルクという巨大な王朝の600年史(家としては約900年史)を追うと、エリザベートの苦悩の背景が分かるのではないか?
「双頭の鷲」の重みとは?
そういう意味も込めて、授業ではハプスブルク帝国の長い歴史も時間をかけて紹介しました。
必修と重なって今年履修できなかった・・・・。
「女性史」を履修してエリザベートに興味を持ったのに・・・・。
フランツ・ヨーゼフ1世とルドルフについてもっと知りたいのに・・・・。
クーデンホーフ光子さんって気になるのに・・・・。
そのようにお考えの学生には申し訳ないですがどうぞご容赦ください(謝)。
とはいえ最後の方で扱った皇太子ルドルフに関する講義録のみ、次回のブログで使用スライドとともに少しだけ紹介したいと思います。
次回につづく