今日は中国最古の王朝、についてせつめいする。

 

前16~前11世紀ごろ、河南省安陽市小屯村に殷という王朝があった。

 

都は殷墟。殷の別名でともいう。

 

この時代の集落や都市国家のようなものをといい、殷は邑の集合体(邑制国家)であった。

 

殷で一番有名な王様が名君主、湯王

湯王は伝説的な中国最古の王朝、夏王朝を倒して建国した。

 

*夏・・・伝説であり、実証はないため、今のところ中国最古の王朝は殷という説が有力かもしれない。

 

さてここからは殷の政治について説明する。

 

殷の政治については、とある一つのワードをおさえればすべて繋げることができる。

 

そのワードとは、「神権政治

 

神権政治とは、ちょーーーーう簡単に言うと、霊の力で支配する政治のこと。

 

例えば、先ほど紹介した湯王は、予言を使って統治をした。

 

湯王の時代、王は何度も繁栄を予言して何度も遷都をした。繁栄を予言というのは、例えば、遷都した先に繁栄につながる資源や戦争で使う武器の材料が埋まっていると予言し、なんとそれを何度も当てた。

 

そして、遷都先で銅や錫などの資源を掘り当てると、それを使って青銅器を作った。

青銅器は神権政治の儀式にもちいられたため祭器とも呼ばれる。

 

また、予言するための方法として甲骨文字を使った。

これはあくまで記録用ではなく占い用であることに注意したい。

 

亀の甲羅や獣の骨に刻印する文字のことで、占いに使われたため卜辞とも呼ばれる。

ちなみにもう一つ覚えておくこととしては、この文字は解読済みであり解読者は王国維という人だ。

 

殷で覚えておくべきことは以上だ。

神権政治という言葉をおぼえれば

・たび重なる遷都の理由

・青銅器

・甲骨文字

すべて繋がるだろう。

 

ちなみに邑制国家が長い間続いたのも、王が邑同士を霊的な力で信じさせたからである。