「更新世」「完新世」という言葉は聞いたことが無いかもしれない。これは地質時代の区分の名称のことを言う。
地質時代とは、大まかに、文字のない時代(先史時代)の歴史を知るためには地質を研究するしかなかったことから、文字が生まれる前の時代のことを言う。ちなみに文字が生まれた後のことを「有史時代」と言い、もちろん現在もここに含まれる。


上記の説明では難しい言葉ばかりで分かりにくいだろう。 

しかし、「氷河期」や「旧石器時代」という言葉は聞いたことがあるだろう。


まずは
更新世=「氷河期」「旧石器時代」
完新世=「温暖化」「縄文時代」
と覚えておこう。

氷河期の日本列島はまだ列島では無かった。日本列島はユーラシア大陸と陸続きであった。そして日本海はその陸地の中の湖の一つだった。
氷河期には海の面積が減り、陸地が拡大するからだ。

そして、陸続きだったため、北からマンモスやヘラジカが

南からナウマンゾウやオオツノジカがやってきて、食糧を求めた人間がその動物を追い、一緒に渡来してきたと考えられている。

このころの動物は【大型】で【動きが鈍く】寒さに耐えるための【毛皮】があった。

そのため、石を砕いた打製石器(石槍やナイフのような尖った石器など)を用いてこれからの動物を直接捕まえて食糧として蓄えた。

しかし、
約1万年前、地球が温暖化すると、氷河期時代の氷が溶け、水になり海面が上昇し、日本がユーラシア大陸と切り離された。これが日本海および「日本列島」よ完成である。

そして温暖化により寒い気候に適していた大型動物たちは死滅する。

動物が死ねば、動物を食糧としていた人間の生活様式も変化する。

ここらへんから地質時代は「完新世」と呼ばれる時代に入る。
分かりやすい言葉で言えば「縄文時代」のスタートだ。

動物は大型から【小型】化し、動きも【俊敏】なものが増えた。そのため直接動物を捕まえる石槍では捕まえることができなくなった。

そこで「弓矢」や「落とし穴」が発明された。

このような
動物の変化→武器の変化

これは大変大きな出来事なので是非覚えておきたい。

ちなみに縄文時代=完新世=地質時代=先史時代=文字のない時代

ということを先程説明したが、日本が果たしていつから有史時代に入るのかはながい議論の的になっている。

縄文時代で有名なものといえば、「竪穴住居」や「貝塚」はご存知だろう。

このころから人々は「定住」し始めるようになり、住居やゴミ捨て場(貝塚)が生まれた。

また思想の変化も起こった。
人々はあらゆる全ての根底には霊魂(anima)が存在していると考えるようになった。これをアニミズム(animism)という。

縄文時代、区分的には、まだ文字は無かったとされている時代であるが、だいぶ今の時代の人々に似ている所があることが理解できただろうか。

「更新世・完新世」知らなかった言葉かもしれないが、少しでも理解の手助けになればうれしい。