荒らしコメントがついていたので、コメ欄設定を変えてみた。いただいたコメはわりと荒らしとしてのクオリティは高いものであり、これははたしてガチで書いているのか、それとも構ってほしくてあえて突っ込まれる余白を作っているのか、絶妙に判断に迷ういい塩梅をついていた。

 こういう荒らしコメはどのような人が書いているのか、その背景を想像すると社会の闇を垣間見ているようで中々に興味深く、そのまま残してもよかったのだが見る人によっては不快に感じると思われるので個人的メモ帳に格納しておく。

 

 というわけで今は非表示になっているが、そのコメントの中で「働いている父親がブログ書くのはありえない」みたいな世の中の社会人ブロガーを薙ぎ払う一文があり、そういえばオルソ体験談も母親が書いている記事が多いな〜と今更ながらに気づく。

 近視は結構な数の子供が患っているため、その抑制法と進行の記録に関するブログはありきたりになるとは思っていたが、父親の視点から書いているというのは少しは新鮮味があるのかも。

 

 

 

 それはさておき、息子の話。以前に書いた通り既にオルソケラトロジーの本契約は終わっているが、実はまだ実施できてはいない。

 

 息子が着けるのはマイエメラルドという商品だが、これはアメリカからレンズを取り寄せるため、他の国産品に比較し届くまで時間がかかる傾向にあるようだ。

 正直、メーカーごとのレンズの違いは調べてもよくわからないが、このマイエメラルドの「アメリカからお取り寄せ」という点については他の国産モノに比較し結構なデメリットだと思われる。もし割れた/無くした/交換する場合はかなりめんどい予感がする。

 

 なかなかレンズが来ないので、いつ開始できるかやきもきしていたけど、昨日ついに眼科に届いたとの連絡が入った。これでやっと!!と思ったら、「8月中は主治医の予約がいっぱいで、受け取りは9月になります^^;;;」とのこと。 …いや、遅いよ!

 レンズ発注の際に到着日を見越し、あらかじめ予約を取るよう誘導してくれればもっとトントン拍子に行ったろうに。まぁ済んだものはしょうがないので、今回は受け取りの予約と同時に、装着1週間後検診も頼み込んでついでに予約してもらった。オルソ契約に「1週間後の検診を受けること」と規定されていたやつだが、今回予約をこちらから言い出していなかったのならばそれすら伸び伸びになっていた可能性がある。

 ともあれ、想定より遅くなったがこれで日付が確定したので一安心。できることなら子供が夏休み中に片付けたかった。

 

 

 

 …これまで眼科に数件通い、それぞれの治療方針を聞き、しばらく通って感じたのは、「7歳の軽度近視に対してオルソケラトロジーの装用を積極的に進める所は少なく、まだ一般的な治療法であるとは言えない」ということ。息子の年齢がせめてもう少し上、例えば10歳とかだったら話は違ったかもしれないが。

 軽度近視の小児が眼科にかかった場合、うちの息子への提案がそうだったが「日常生活に不便を感じていないのであれば、必要に応じて眼鏡を掛けて様子見しましょう」というのが最もメジャーな治療方針になるのだろうか?

 かかりつけ眼科は初期から近視抑制にはオルソが良いと言っていたが、ここですら今思えばオルソの説明の際にはこちらの顔色を伺うような所があり、「すぐ始めましょう!絶対やった方がいいですよ!マジで!」みたいに積極的に売り込んでくるノリではなかった。

 オルソについては①子供や親にとって装着の負担や初期投資が他の手法に比較し非常に高いこと、②近視抑制法としてはまだ広く認知されていないこと、③せっかく開始しても視力が出ない場合や、継続を断念するケースもあること、④そもそも矯正自体は眼鏡でなんとかなることなどから、眼科医にとって患者へ積極的な提案はし難く、7歳に対しては「まずは眼鏡で」という治療方針が第一に来るのも最大公約数的に当然だと思う。

 

 ただ、それに言われるがままに乗っかり、親がどうしたいかという主張が乏しいと、今回みたいにズルズル時間がかかることに繋がる。

 俺としては、最初に眼科にかかった時から「自分の子供は遺伝的に強度近視や緑内障のリスクが高く、年齢も若いため早いうちに出来るだけいい治療を施したい」という気持ちが強かった。一方で、「眼科医がオルソを現段階で積極的に提案しないのであれば、まだその時ではないのだろう。とりあえず情報収集して様子見しとこう」みたいな考えも当初はあり、治療方針についてズブの素人が先生に意見するのは憚られたというのもある。まぁつまりはコミュ症だったということに尽きる。

 こんな感じで、常に最速で最善の治療を!と考えていたのにも関わらず矯正が9月開始になったのは大いに反省すべき点だと感じている。…あまり考えたくないことだが、もし次男の近視が始まった際には、最初からオルソの装用をガチで考えていることを積極的に主張したいと思う。

 

 

 オルソの一般的な適用範囲は-4.0Dまでというのが多いそうだ。東レのブレスオーコレクトは-8.0Dまであるらしいが、これはちょっと無理してる数字っぽいので、やはり中程度までの近視がスムーズな矯正の目安と考えていいだろう。

 強度近視になる子供は、俺自身がそうだったが、たとえ眼鏡で矯正したとしても坂道を転がるように視力が悪化していく。俺がいつ-4.0に到達したのかは覚えていないが、本当にあっという間だったと思う。今回の件を見るに、軽度近視の小児でも眼鏡でちょっと様子見してる間に進行しまくり、気がつけば適応範囲ギリギリあるいはオーバーしてしまい、残念ながらオルソ開始にすら辿り着けないケースが結構あるのではなかろうか。

 

 オルソだと近視は進みにくいとはいうものの、筑波大は2018年に「8歳からオルソを10年装用した場合の推定近視進行度数は-2弱程度(単焦点ソフトコンタクトは-4弱程度)」とのデータを出している。うちの息子は恐らく他の子供に比較し近視が進みやすいことを鑑みると、いつまで無理なくできるのかということについてはあまり楽観視しない方がよい気がする。オルソだけに頼らず、他の抑制手法も積極的に取り入れていく必要があるだろう。