作年末に手入れしてから、十か月もしていなかった。
本当は半年に一度はしないといけません。
本日は朝から秋晴れの絶好の日でした。
予定もないので、朝から手入れをしました。
私の手入れ方法。
刀数振り、脇差数振り、槍数本。ついでに火縄銃も手入れ。
先ず、刀剣類は古い丁字油(椿油)を拭い取ります。
テイシュペーパーが良いです。
ペーパーでカラ拭きしてから、打粉(鹿角の粉末)をポンポンと打ちペーパーで拭います。
さらに打粉を打ち今度は、柔らかい布(私は綿のサラシ)で丹念に拭う。
これで完全に古い油は取れます。
電球を灯し、刀身の点検と観賞をします。
最後にもう一度打粉を打ちサラシで拭い、テイシュペーパーを使い丁字油を薄く塗ります。
古砥ぎの場合は、これで半年間は大丈夫です。
砥ぎ身の場合は、二ヶ月間は毎週この作業をします。
鉄の粒子の間と鍛目に水分が入っているので、丁字油で水分を抜いてやる必要があるためです。
そうしないと、曇ってしまいます。(高価な砥ぎ代ですよ)
尚、丁字油は最高級で一番小さいビン詰めを使用する事。
過去、最高級の100cc入りを使用して、刀身に油がこびり着き一苦労しました。(油は空気に触れると酸化します)
私が所有している刀剣類は安価な品ですけど、知人の社長さん(高齢者)は高価な刀剣を数振り所有していますが、自慢の太刀を二年前に拝見した時には、成程値相応の鎌倉期の見事な古吉井でしたが、曇りがあり刃先に点錆が生じていました。
半年位前再度拝見しましたら、刃先に何箇所か錆がありました。
手入れはしていたそうです。
ポイントは古い油を完全に除去し、最高級品の新しい丁字油を薄く塗る事です。
錆が生じたら研磨するしかありません。
特別貴重も、これでは研磨が必要になり高額な出費となります。
丁寧に手入れしていても、50~100年に一度は研磨が必要に成るそうです。
江戸期の佐賀藩では、油壺に浸けて保管していたそうです。
やはり、半年に一度は手入れしないといけませんね。