今日、7月4日は、最初の武家政権である鎌倉幕府が滅亡した東勝寺合戦があった日です。

 

新田義貞が、14代執権北条高時と15代執権北条貞顕を自害に追い込み終焉を迎えます。

 

その過程は、稲村ケ崎から鎌倉へ侵攻するのですが、義貞の稲村ケ崎を突破したエピソードには舌を巻きました。

 

正に、自己演出のプロです。

 

その話は、義貞が後醍醐天皇から下賜された宝剣を海に投げ入れ捧げると、瞬く間に潮は退け、侵攻することができたというものです。

 

義貞は、きっとその時間に潮が退くことをあらかじめ知っていたのだと思います。

 

そのうえで、権威の象徴である天皇から下賜された宝剣を投げ、その神聖なる力で、道が開けたと演出しました。

 

これを目撃した味方陣営は、大いに士気が上がったことでしょう。

 

天皇だけでなく、天を味方にしている我々が負けることはあり得ないとこの瞬間に確信したと思いますし、

 

この現象を起こした義貞について行こうと思ったはずです。

 

この時点で既に、義貞方が勝利したも同然です。

 

結果、鎌倉幕府は滅亡し、後醍醐天皇陣営の勝利となりました。

 

得たい未来を自己演出によって引き寄せたと言っていいでしょう。