いつも通りの下校路を末来と二人きりで歩く。
空には雲が無く、とてもいい天気だ
「ねぇ圭一、神隠しについて何か知ってる?」
「神隠し?あぁ、あのニュースか。俺はただの家出だと思うよ。」
「そう?まぁ、私はちょっとした噂なら知ってるけどな」
「本当か?」
「私が嘘を吐くような人に見える?」
・・・・・。どうしよう、末来が柚奈とかっぶって見えるところがあるから
見えなくは無い。が、そんなことを言ってしまったら・・・・・・。
死ぬな、俺。
「よし、死んでくれる?」
ばれた・・・・・。
「ごめんなさい・・・・・」
「許しません」
「グファッ」
気がつけば俺の右腕はありえない方向を向きながら、赤くはれている
「神の裁きです。許してほしければ俊二と付き合いなさい」
「分かりません。そして、無理です。許してください」
「え、そんな土下座なんかしなくても」
気がつけば額をアスファルトに叩き付けていた。
簡単に自分のプライドを捨てることができたことがまるで奇跡だ
「で、どんな噂なんだ?」
「切り替え早いね」
いつものメンバーで切り替えが遅かったらついていけないからな
「えーっと、まだ何も話してなかったよね」
「一応な」
「実はね、神隠しに合ったとされている人たちのほとんどが
あるゲームをやっていたらしいのよ。」
「ゲーム?」
「ゲームって言っても、パソコンでやるオンラインゲームなんだけどね。
で、CHANGEってゲームを神隠しにあった人たちがしていたの」
CHANGE・・・・・。意味は確か
「変化って、意味だよな」
「うん。アバターって言う自分の分身を作ってから、
ゲームの最初とか途中に、カメラで好きなものを撮るの。
で、ゲームにその画像を送ると・・・・・。ここから先は知らないや」
「肝心なところが抜けてるな」
「まぁ、とにかく変わるんじゃない?」
「適当すぎるだろ」
「いいじゃな、私には絡み合うおとゴバッ!」
末来が綺麗に電柱に衝突。
そして、顔を真っ赤にしながらそのまま倒れてしまった。
「おい、末来!しっかりしろ!!」
「から・・・み・・・・・・・あう・・・・・・おと・・こ」
どうやら大丈夫なようだ。だが、このままにしておくのまな・・・・・。
仕方が無い、家まで運んでいくか。