久しぶりに、このシリーズであります。夏場から九月いっぱいはネット将棋以外にリアルで必死になって取り組む事があったので(※個人的には勿論Amebaログイン不可能状態も辛かったですが)、将棋ウォーズは通常会員で【一日三局】必ず指すようにはしていたものの、なかなか集中し切れずに対局成績を通常時より落としてしまうという状態でした…。そうした日々も十月に入って少し落ち着いて来まして、ちょっとずつ10秒将棋にも熱が込もっていってるのを、ここ数日は感じているところです。こうして、また対局を振り返ってみたくなりました!

  今回の将棋は段級位に関わる“通常対局”ではなく“友達対局”における10秒将棋紀行となります。この方とは、この対局までは7勝3敗でした。勝ち越してはいるものの攻めがとても積極的で毎回苦戦を強いられております。今回もそうでした。現在お相手1級とありますが、指していてウォーズ初段は十分感じられる棋力です。
  私の好きなプロ棋士の一人、藤森哲也先生が本にまとめられている【右四間飛車】をこの方は指されてくる印象ありますが、本局はそうではなくアグレッシブな棒銀調の攻めでした。ちょっと、こちら立ち上がりが鈍く、いきなり一歩を掠め取られてしまいました…。序盤の駒組みから良くなかったです(私は概ね嬉野流なので矢倉の囲いに変化するに際しては普通の指し方より立ち遅れている事も多いです。これは力戦党の悩みの種かもしれないですが。)
  ただ、その後のお相手の数手が、やや突っ張っている、前のめりな感ありまして、こちらも、なんとか反撃出来るかな?という流れにはなっていきました。そして迎えた局面は…。
  ここで飛車引くのはあったかもしれないですが思い切って突っ込んでいったのであります!!相居飛車戦ですと飛車渡してしまった後、その飛車を使われて打ち込みが自陣への大きな傷となってしまう事多いですが、この場合は、お相手の陣形も王様露出しているので、こちらからの攻撃もヒットしやすいと感じパッと切ってみたくなったと思います。
  とはいえ相手に強力な持ち駒が渡り、お互い神経ピリピリな局面の連続になっていく事となりました。まさに攻め合い、斬り合いです。
  50手目の桂打で、こちらの退路が塞がれて緊張はひときわ高まっていきました。底から飛車打、金打で頓死の流れが目に見えております。
  対して、こちらもギリギリでしたが端角打から金打王手(「駒は取られる寸前に働く」※※この場合は根元の角)で部分的に駒損ながら飛車を確保する事は出来ました。これで【こちらからも】飛車を打ち込める楽しみが残る局面へ。
  まずは自分に絡み付いている相手の攻め駒を抜いてしまおうという方針でした。王手金取りかけてから引導渡しとなっていた桂馬も無事!?取り去る事が出来て、さあ、ここからというところでした。攻めの強いお相手もジリジリと迫って来ます。面白い将棋、これが将棋の面白さですね。
  逃げ方によっては即死してしまうのが早指し戦の怖い点なので、とにかく、お相手の持ち駒をしっかり把握する事も大切であると感じます。
  この時点では、こちらの持ち駒は金銀二枚ずつ、終盤の寄せに向かうにはまずまずといった感じでしょうか。実戦は時間が無くて、攻守の見極めに関する正確な読みはあまり出来ない事が多いです。とにかく相手陣へもプレッシャーを!というのは少しでも意識したい部分ですが。この場合では、いわゆる玉頭から嫌味をつけにいきました(歩のこじ開けから歩のたたき)。
  上手くいくかなと、やや楽観していた記憶なのですが、この辺りのお相手の受けが、とても気合い入っていて素晴らしく、なかなか迫れそうで迫れず、ちょこちょこ押し引きやっている内に、またしても、こちらも危ない格好となってしまいました……。中盤の終わり~終盤の形勢優劣、一連の細かい流れは本当に難しく、とても瞬時には見えないし思いつきません。不勉強な私には不可能です。
  この金打とか実戦心理としては苦し紛れでしたね。定められた一手10秒を丸ごと使って、これしか指せなかったのでメンタルにもけっこう(ここでは)きてました。
  頭上から桂馬が振り下ろされ、この後、角も取られてしまって、これはやられたかなという感じでした。激しく攻める過程で、どんどん持ち駒も減っていきましたし…。でも、こちらからも積み重ねた攻めで全体的な包囲網は出来ていた様な感でしたので、なんとかやれるかもという思いも僅かながらありました。
  終盤はもつれていたと感じます。冷静に応じられていたら(持ち時間が10分切れ負けだったら)、こちら負けでした。おそらく126手目に角をじっと取られてダメそうな印象です。
  最終的には153手の熱戦になんとか勝つことが出来ました。お相手の方も終局後に『長かった…』と言われてましたね。私も200手くらい行ったか!と指した直後感じたので直後に棋譜を見て、あれ?、以外に少ない手数だなと少し不思議な気持ちになりました。それ程までに濃厚で複雑な10秒将棋だったと思います。対局、誠にありがとうございました🙇✨(対局日2023.10.18夜7:30~)!