「寒空や羽休む松きょうはなし」

 

 お向かいさんからエンジンを何度もかけ直す音。

 

 うるさいなと障子戸をあければ松の大木をきろうとチェンソーを駆ける音でした。

 

 もう何十年も空き家になっている家。 塀の中の松は遠慮なしに伸び放題。

毎日松葉や松ぼっくりがおちてきて掃除を余儀なくされていました。

それよりもなによりも大雪が降ると枝に雪が覆いかぶさり小さいこどもたちの上に落ちないかと心配したり・・。

 

 業者によればこの木、1本切るだけ。

 命綱を撒いてあっという間に・・・。

 

早くやればよいものを。

ご近所さんが集まって「よかったよかった・・」

 でも後片付けはないらしい。 切るだけ。

切ったら隠れていた屋根が丸見えになって屋根から草や・・

あれ!びわの葉っぱがいきいきと見えます。

我が家のビワをついばんでいたやつがいたよな・・

 

あ~、 この松、鳥たちの羽休め場所になっていたものね。 種を運んで行ったんだね。