4日夕方6時、めずらしく早めの帰宅。そこにいとこから電話。「ねえちゃん、おかあさんが死んだ」

一瞬なんのことか、意味が通じなかった。一人っ子どうしのわたしたちいとこ。いとこはわたしのことを

ねえちゃんと呼ぶ。その母つまりわたしにとって、おばが、死んでしまったというのだ。


一人暮らしをしていたおばは78歳。足が少し悪いが、60歳の手習いの三味線やらいろいろ趣味が多

い。3人の孫をとてもかわいがり、幸せいっぱいのはず・・。ところが、夕方、三味線仲間の人が声をか

けて家をのぞいたら既につめたくなっていたのです。

小さいときは、貧しいわたしと母を助けてくれて、私の子育てもずいぶんお世話になった。わたしにとって、とても身近な存在のひとでもあった。ところが、5年ほど前から、私としては、少し納得の行かないことを言い出されて、残念ながら私の方から敬遠していた人だ。
人はどんなに、許しあっていても、親しくても、言いすぎたり、近ずきすると、それまでのことが、一瞬にして無になってしまうということがあるということを体験させられた。
そしてそのことから、わたしは、おばを許せなくなっていた。というより、いやなことをいわれることが怖くてちかよらないようになってしまっていた。その人がだれにもみとられず逝ってしまった。

お通夜が終わり、お葬式が終わり、やっぱり、今、わたしの心にも、大きな穴があいたことを感じている。

合掌