伊藤亜魅「兄貴、丁度良い所に!今、呼びに行こうと思ったんだよ。」

???「はぁ?何、言ってるんだ?」

そこを男性二人組が

通り過ぎる

ドキドキしながら伊藤亜魅の

服を掴む渡辺未夢

伊藤亜魅「酒なら部屋でも飲めるらしいよ。」

???「うん?ああ、それバーで言われてな、そうする事にしたんだ。煙草も吸えないバーだからな。」

伊藤亜魅「…話が、あります。一緒に。」

男性二人組の姿が

見えなくなると冷たい目で

言う伊藤亜魅に驚く渡辺未夢

???「うん?何なんだ?」

訳が分からない昼間の男性

部屋へと行くと

ワゴンと共に従業員が

待っていた

部屋の鍵を開けて

テーブルにウイスキーや

おつまみ等を置き

出て行く従業員

渡辺未夢に水が入った

コップを差し出す伊藤亜魅

渡辺未夢「ありがとう。」

渡されたコップに入った水を

一気に飲み干す渡辺未夢

伊藤亜魅「『朱雀の玉』…知ってますよね?」

???「『朱雀の玉』?ああ、確か?どっかの教授が採掘して発見されたって言う玉の事だろう?」

ウイスキーを水割りに

しながら応える昼間の男性

伊藤亜魅「ええ、それが刀境美術館で展示される事になった矢先に何者かに盗まれた…。」

渡辺未夢「当時は警察と共に探偵も雇って探させたけど見付からなかった事で話題にもなった…んです…。」

???「ああ、それで懸賞金も出た話だったな。今は、どうなったのかは分からないが、それが、どうかしたのか?」

おつまみを食べながら

ウイスキーを飲み

煙草を吸いながら言う

伊藤亜魅「…さっきゲームセンターから出て行った男性二人組が、その話をしていました…本当に、ここに、あるんでしょうか?明日になれば分かる事。『朱雀の玉』が手に入ったら大金持ち。奴はお払い箱。と言ってました…。」

煙草、ウイスキー、おつまみを食べ呑みながらの

昼間の男性を冷たい目で

見ながら言う

???「おいおい!それって…。」

慌てて煙草を消す

伊藤亜魅「ええ、『朱雀の玉』を盗んだ者と明日に何処かで、おちあい…殺す…。」

渡辺未夢「!…警察に知らせた方が?」

???「そんな事より大丈夫なのか?あいつらに話聞かれたって思われなかったか?」

伊藤亜魅「それで兄貴と言ったんです…。」

???「あっ!なるほど、それでか!」

納得するゲームセンター

での事

その中でクールながらも

何度も同じクレーンゲームに

挑戦している

伊藤亜魅の姿があった

ようやく取れた商品に

目をやるでなしにズボンの

ポケットの中に入れて

次のクレーンゲームへと

移動する伊藤亜魅を見て

不思議がる渡辺未夢だが

どうやら、お目当て回り

でなしにクレーンゲームを

それも取れるまで動かない

つもりでいる様であった

使わない手には百円玉を

持ち切れない程

握られていた

その一つが床に落ち転がる

伊藤亜魅「あっ!あっ!」

二回、同じ事を言う

クレーンゲームのボタンを

押してしまった

転がった百円玉を

渡辺未夢が拾うと

何かが落ちる音がした

伊藤亜魅「あっ!」

渡辺未夢「凄い!ゲットしたんだね!」

拾った百円玉を伊藤亜魅に

返しながら言う

伊藤亜魅「ありがとうございます。その様ですね。」

拾ってくれた礼を言う

渡辺未夢「ここの全部ゲットするつもり?(笑)」

百円玉から伊藤亜魅へと目を

移動させながら言う

伊藤亜魅「全部は無理そうです。これが無くなったら、止めますから。」

百円玉を見ながら言う

渡辺未夢「なるほど、決めてるんだ。私は駄目だな、取りたいと思ったら、どんどん注ぎ込んじゃうから。(笑)」

伊藤亜魅「大して欲しいと思う商品は、私は、ありませんから、それじゃ。」

渡辺未夢「ええ(苦笑)。」

変わった子だと思いながら

さっそく千円札を百円玉に

両替し、見て回る

その中で男性二人組が

会話をしながら

クレーンゲームをしていた

男性B「本当に、ここに、あるんでしょうか?」

男性A「さあな、明日になれば分かる事だ。」

渡辺未夢「?」

男性二人組の会話には

何故かヤバい様に感じ

男性二人組から隠れる

近くにいた伊藤亜魅も

話を聞いていた

男性B「『朱雀の玉』が見付かれば、俺たち大金持ちですね(笑)。」

男性A「ああ、手に入れたら奴は、お払い箱だ(笑)。」

渡辺未夢&伊藤亜魅「!…。」

その会話を聞いた二人は

顔を見合せては直ぐ様

男性二人組から離れる様に

クレーンゲームを物色の

振りを装いながら

ゲームセンターを出る

そこへ昼間の男性

伊藤亜魅の相方が来る

???「どうした?」

驚く渡辺未夢だが

伊藤亜魅の方は男性二人組が

来るのを見て話出す

佐藤由麻(20歳)

加藤菜実(19歳)

鈴木美里(21歳)

高橋久美(23歳)

山本春海(24歳)

渡辺未夢(20歳)

小林真菜(22歳)

この七人は矢馬賀詑県にある

座尾雨スキー場にいた

今年の雪は温暖化にも

関わらず、かなりの雪が

積もった事で、ここ座尾雨も

沢山の客が滑りに来ている

この七人も、それぞれ家族や

友達と一緒に滑りに来ている

その七人とは別に空の様子を

じっと観察している様な

感じで見ている女性が居た

伊藤亜魅(18歳)

???「どうだ?何か感じるか?」

そこへ男性が口に煙草を

くわえながら来て言う

伊藤亜魅「…ここ禁煙ですよ。」

冷めた目で男性を見ながら

そう言うと言い返す男性

???「まだ火、付けてないから大丈夫だろう?それで、どうなんだ?」

辺りを見ながら、そう言う

男性に冷めた目で応える

伊藤亜魅「今の所は何も感じられません。ただ…。」

そう言いながら再び空を見る

伊藤亜魅を見る男性

???「ただ、何だ?」

と言いながら煙草に火を

付け様とする男性に冷たい

目で見る伊藤亜魅に

気が付く男性

???「あっ…それで、ただ何なんだ?」

火を付け様としていた煙草を

仕方無く、口から離し聞く

伊藤亜魅「…。何か嫌な感じは、します…。何なのかは解りませんけど…。」

ため息を付き、そう応える

???「そうか。一先ず中に入るぞ。」

そう言いながら休憩所へと

行く男性に冷たい目線を送る

伊藤亜魅は再び空を見つめた

晴々とした冬の青空に

真っ白い景色の座尾雨

伊藤亜魅が感じるモノとは

何なのか、この時点では

誰にも分からない

伊藤亜魅でさえ嫌な感じが

するだけで具体的に

何なのかは分からない

………

日が傾き

夜になると座尾雨は

真っ暗闇と化した

座尾雨スキー場は

ライトアップされ

夜も滑る事が出来る

佐藤由麻たちも

ナイトスキーを

楽しんでいた

座尾雨スキー場の

すぐ近くに

座尾雨プリンスホテルがある

佐藤由麻たちも

泊まり掛けで遊びに来ている

その中にある

ゲームセンターに

渡辺未夢は、いた

風邪気味で来た為に

ナイトスキーは断念した

友達二人は渡辺未夢を

気にしながらも

ナイトスキーを楽しんでいる