ウクライナの状況にひどく酷く胸を痛めています。
私が生きてきた40年。世界のどこかで戦争が起こるというのは初めてではありません。内戦が続く国だってあります。
しかし、それについて善悪の論争を巻き起こしたいわけではないのです。
私にとって、今回の戦争は気が気じゃありません。
理由は4つあります。
ひとつめの理由。ウクライナで起きていることは、遠い遠い海の向こうの地ではないからです。陸続きで、2日も車を走らせれば着く国なのです。
メディアが映し出すのは、破壊されたヨーロッパらしいレンガ造りの建物。この辺りでも目にするような風景です。
そして、日本に帰国するために、ウクライナ、ロシア上空は最短ルートでした。
他にもいろんな状況から鑑みて、他人事では済ませない、のです。
2つめは、ソーシャルメディア。
私はソーシャルメディアとは程よい距離を保つようにしています。しかし、ちょっと開いただけで、爆撃を受けて砕け散る建物の映像。
現実を見たくないのではありません。
ただ、これを目にしている子供たちもいるのだと思うのです。以前なら、基本的には大人が見るようなニュース番組や新聞だけだった映像や写真のはずです。
3つめは、オランダに来て、ロシア人のママ友も、ウクライナ人のママ友もできたこと。
コロナによるパンデミックもあり、不幸中の幸いなのか、疎遠な状況でした。どちらに対しても、私はなんと声をかけていいのか、かけるべきなのか、正直言葉が見つからないままなのです。
4つめの理由。私には守るべきものがあります。子供たちとわんこ。
上の子は7歳ですが、最近「戦争ごっこ」を学校でやっている、と言うようになりました。これまでは、ゲームをまねたごっこ遊びだったのに。
Facebookで見かけたお友達は、毎晩夕飯のときに戦争について家族で話をしている、と書いていました。
そっかーそうした方がいいのかなーなんて思いつつ、
我が家の場合、下の子はまだ1歳で状況を理解していませんが、上の子とどんな風にこの状況を話し合っていけばいいのか、向き合っていけばいいのか、手探りでした。
すると、今朝。息子の学童施設から「戦争や暴力について話す」と言うタイトルのPDFが送られてきました。
年齢ごとに、子供の情緒がどのような発達期で、今回の出来事とどのように接点を持たせるべきなのか、などが書かれてありました。また、戦争について会話を持つ場合は、どのようにどこまで話すか、大人の姿勢、など。
これが大変ありがたかったのです。
ご参考までに、非常に大まかに一部だけ抜粋しておくと
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4歳までの子供:まだ現実/非現実の区別がつかない時期。ニュースも理解できないので遮断するのが最善策。理解できないが、大人の挙動などで感情を読み取ることはできるので、戦争の話もしない。
7歳までの子供:現実と空想の区別がついていない時期で、あらゆることが可能になると考えている。また、自分と関係のない出来事も自分と重ね合わせて考えることが多いので映像を見て怖がったり悪夢を見たりすることもある。
7歳からの子供:理解力が増しているので、メディアを一方的に遮断するだけではダメなことも。恐怖の対象は自分に関係のあるものにしか置かなくなっているが、学校やニュースで見聞きする戦争の話に怯える可能性は十分にある。
9歳以上の子供:世界への視野が広がり、他者への共感力もある。授業でも環境問題などをはじめ時事問題へ取り組むため、戦争の話題を排除できない。しかし、子供があまりに戦争の話題で頭がいっぱいになっているようだったら、会話をしたり、絵を描く、手紙を書く、などのことに時間を使うようにする。
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また、ニュースを見たがる場合には、「子供用のニュース」を一緒に見るようにしましょうと。オランダには、午前と19時くらいに15分だか20分くらいの「子供用のニュース」番組があります。
この番組であれば、過激な映像などは排除されているはずです。一緒に見ることで、子供がどんなことに不安を持つのか理解できるかもしれません。
そして、どんな場合も最後には安心させてあげるのがいいようです。
オランダは少しずつ日が長くなり、春の訪れを感じる時期です。
毎日のわんことの散歩にも幸せと安堵、そして平和の尊さを感じます。