報道で、アジア人差別について見聞きします。
日本のニュースだけでなく、オランダのニュースでもアジア人差別について報道されています。
ちょっと私が肌で感じるリアルを書いておきます。
特に、驚いたニュースはこちら
2020-02-12
コロナウィルスの拡大によるオランダに住むアジア人への差別に「No」
バスに乗ったら「コロナウィルス」と叫ばれ、顔をコートで隠す動作をされるなど、オランダに住む中国人そしてアジア人への嫌がらせがあとをたたないという。中国から発生した新型肺炎が脅威を増す中、オランダ在住の中国人やアジア人に対する人種差別的発言が増えている。ワーヘニンゲンにある中国人学生が多く入居しているフラットでは、エレベータに人糞が塗られ「中国人は死ね」という落書きが発見された。ロッテルダムでは中国人に罵声を浴びせたり脅しをかけるなどの事件が発生している。今回の人種差別的行為の拡大に中国系オランダ人らは胸を痛め、これに立ち向かう署名運動を始めた。
引き金となったのは、ポップ音楽を流すラジオ局「ラジオ10」のDJが流したカーニバルの歌だ。「おい、みんな。このウィルスは止まらないぜ。この国にはいらない。あの臭い中国人がいけないのさ。中華料理は食うな。そうすれば心配ない。そう、予防が一番。中国人より予防さ。」これが流れてから、反人種差別団体に3000件の通報があったという。
中国系オランダ人の中には、「この歌はコロナウィルスを理由に中国人を差別しているにすぎない。実際には長きにわたる中国人に対する差別と嫌悪がある。」と分析している人もいる。1960年代からオランダに移住してきた第一世代の中国人は筆舌に尽くしがたい辛酸を嘗めたという。「うんこ中国人(Poepchinees)」という中国人に対する呼び名や、子どもたちが誕生会で歌う「ハンキー・パンキー・シャンハイ」といった中国人を揶揄する歌は小学校でも歌われている。第一世代の中国人は我慢強いだけでなく声をあげることをしなかった。オランダ人となった第2,第3世代の中国人たちは、差別に立ち向かう運動を開始した。
中国人とアジア人差別に関する嘆願書にはすでに50,000人以上が署名している。「オランダは寛容の国だというが、表面下では人種差別的な考えがはびこっている。」と指摘する人もいる。また、今回の事象はここ4-5年に政治家とメディアが「反中発言」を繰り返してきた結果だという意見もある。また急速に経済的発展する中国が米国やオーストラリアで「黄禍」と見られていることも関係していると言えるだろう。中国に対する恐れが、コロナウィルスを引き金に中国人に対する嫌悪に発展した。
オランダに住む中国人やフィリピン人の友人も知っていたので、オランダ語でも広く報道されています。
これには愕然としました。
というのも、私たち家族には、このような被害は全くありません。
相手を知らない、ということが、ある日突然このようなひどい憎悪を生み出すなんて、人間とは恐ろしい生き物だなと思ってしまいます。
みんな未知のもの、目に見えないものが怖いという共通概念があるのでしょうが。
こんなタイミングで、夫も咳が続く日々があり。
マスクをできる文化でもないので、通勤中なども大丈夫かと心配しました。
夫の同僚の日本人には、数人電車の中でアジア人差別と思わしき言動を受けた方もいるようです。
息子がどこかで嫌な目に合わないか、
そして日本に住む家族のことも気になりつつ。
目に見えない敵と闘うのに絶対的に安全な場所はないでしょうし。
早く収束に向かうことを祈るばかりです。