『オンマニペメフム』・・・チベット仏教のマントラ(真言)


オーム(ン)は神への呼びかけ、マニは宝あるいは仏法、ペメフム(パドマ)は蓮の中の花の意味。
                   
        “蓮の花の中の宝よ



今から7年前、5歳になる息子と、7歳の娘をつれて親子3人でネパールへ行った。
若い頃アジア一人旅をよくしてたけど、結婚、子育てで、しばらくおとなしくしてた”旅の虫”がうずきだし。。。
どうにも我慢ができなくなって(笑)、こんな無謀な旅へと出た。

お正月を挟んで3週間。小学校と保育所を休ませる時、先生から「大丈夫ですかぁ~」と呆れられた。


カトマンズから西へ・・・ヒマラヤトレッキングの入り口の町『ポカラ』へ。
美しい湖と7千メートル級の山「マチャプチャレ」がそびえる町。

そこから、1700mの山間の宿まで、ミニトレッキングの旅に行った。

ミニといってもシェルパを一人頼んでの結構大変なもの。




急な勾配の山道を1日がかりで、チベット難民が住む村々を通りながら宿までたどり着いた。

その宿の前に、チベット雑貨を露天してるおじちゃんがいた。
もちろんチベット難民。毎日顔をだしてるうち親しくなった。





彼も私も・・・片言の英語。
チベットに戻りたいと、彼はしきりに言っていた。
そして、一つのカセットテープを差し出して、これは素晴らしいから買えと。
ダライラマの肉声のマントラと”オンマニペメフム”とだけ女性の歌声が続くものだった。



彼は何度も何度も、古いラジカセでそのカセットを聞かせてくれた。

お経の響きがとても心地よく、「いいね」と言って買ったわたしに、
彼は満面の笑みを浮かべながら「オンマニペメフム、オンマニペメフム」「ナイス、ナイス」と。

マニ車を一回まわすとお経を一回読んだことになる。
彼は店をだしながら、一日中「オンマニペメフム」といいながらマニ車を回していた。

どんな意味?と日本語のできるシェルパに聞くと「生きとし生ける すべてのものたちに 平和を」そんな意味と教えてくれた。



観光客たちに雑貨を売り歩いていた、3人組のチベット女性たちとも仲良くなった。
彼女らは、子どもたちをとても可愛がってくれて遊んでくれた。

片言の英語で「チベットはいい所、行ってみたい。」と言っていた。
そう・・・彼女らはチベッタン村で生まれ、故郷を知らない。
ダライ・ラマに会ってみたいと。。。






オリンピックが終ってからのダラムサラが心配だ。
開催前、開催中は、世界のメディアは目を向けているが、
それが終ったら・・・中国政府は一斉に、弾圧を始めるだろう。
今でも数千人の人たちが拘束されてるという。




今日、来日したダライ・ラマ法王の会見。
法王は 次の点を明確に示した。


中国は歴史の古さ、人口の多さなど その世界に与える影響力の
大きさからみて オリンピックを開催する権利がある。
そして、私達は それを支持し、成功を望んでいる

私達は決意した。チベットは中国の一部である。
軍事、外交、そして経済面において
その範疇に留まることに異論なない。
但し、我我には 仏教に根ざした独自の文化があり
中国とは異なった言語を持っている
宗教、文化、教育、環境 これらのことについての
完全な自治を要求する
そして、今回 このような騒乱に到った原因は
チベットにおける現実は紙の上の自治であり
その実態はチベット人の望む内容でないという現われであると

3.10以降の暴動鎮圧により
少なくとも数百人の人が殺され、少なくとも数千人の人が
拘束されている
わたしは いかなる暴力的行為に対しても明確なメッセージを
発してきた
略奪や破壊を行ったものは法によって裁かれるべきである
ただ、その裁かれる者の中に純粋な気持ちから
平和的な抗議を行った者らを含めるべきではない
また、法の裁きには しかるべき弁護士を立てることを要求する
そして、ダラム・サラムを含め一連の場所への
中立的な国際機関による調査が行われることを望む

最期に中国指導部に対し、不満を武力で押しつぶすような旧態前とした
政策をとるのでなく、今、チベットをはじめウイグルなどの少数民族から
あがっている声を現実問題として、前向きに対応し
透明な情報の公開と、議論による相互理解の促進による解決を求めた

また、法王は 曲解された情報しか与えらていない中国本土に住む
中国人同胞が間違ったイメージでチベット人とチベット問題を捉えてしまう
ことを悲しむとのべ、理解と調和に向けた国つくりを希望された