先日の正しい歩き方で転倒予防!の講習会に続きです。

 

つまづき、転倒の原因は円背(猫背)になっている。

 

正常な脊椎は、腰椎は前弯、胸椎は後弯、頚椎は前弯することで

 

スプリング形状を維持し,衝撃吸収と機能的な体の動きを支えています。

 

この構造が何らかの異常で崩れてしまい、

 

見た目に背中が丸まっている様に見える状態になる。

 

原因には構築性と機能的なものとの2種類に分かれます。

 

構築性の円背の原因としては生まれつきの脊椎の変形

 

骨粗鬆症や脊椎カリエスなどの病気に依るものなど

 

機能的な円背の原因としては

 

加齢に伴う筋力の低下、短縮

 

慢性的な筋緊張の異常によるもの

 

ひざ関節・股関節変形症によりj膝・股関節が完全に伸びないなど。

 

円背の人は踵から着地するのが難しくなったり目線が下に向いて

 

視野が狭くなり周囲の状況が判断しにくくなることで地面の凸凹や

 

段差に気付くのが遅くなり反応が遅れてしまう。

 

そこで円背を改善するストレッチを教えていただきました。

 

凝り固まった背中・股関節・足首の筋肉をストレッチで伸ばし

 

立った時背中が伸ばせる状態を作る

 

① 広背筋のストレッチ(30秒程度)

 

これは片方の手で反対の手首をつかみ腕を持ち上げながら体を横に倒す。

 

手首をつかんでいる側の手で少し引っ張ると伸張間を感じやすい

 

② 脊椎起立筋群のストレッチ(30秒程度)

 

片方の脚を反対側の膝に重ねて組んで置く

 

組んだ脚とは反対側の手を膝の外側に置き固定する

 

組んだ脚の方向にゆっくり脊椎を回旋させていく

 

➂ 大胸筋のストレッチ(30秒程度)

 

片方の腕を外側に捻り横に伸ばす

 

腕を伸ばした方向とは逆方向に体を捻じる。

 

④ 腸腰筋のストレッチ(30秒程度)

 

片足を椅子座面に乗せ反対側の脚は前方に出す

 

胸を張りながら前の脚の膝を曲げ重心を下げる

 

⑤ 大腿四頭筋のストレッチ(30秒程度)

 

椅子の後ろに立ち,片脚の膝を曲げ踵をお尻に引き付ける

 

⑥ ハムストリングスのストレッチ(30秒程度)

 

片脚を伸ばして浅く座る

 

胸を張りながらおへそと大腿を近づけるイメージで上半身を倒す

 

⑦下腿三頭筋のストレッチ(30秒程度)

 

椅子の後ろに立ち片脚を大きく後ろに下げて置く

 

前方の脚の膝を曲げながら身体を前に倒して重心を前に傾ける

 

⑧前脛骨筋のストレッチ(30秒程度)

 

膝を地面に向けて落とし、足のつま先が地面に着くようにします。

 

つま先を地面につけたまま、ユックリと前に引き足の甲から膝に掛けて伸ばす

 

 

片脚立位のカットオフ値

 

(平均基準)

40歳以上       180秒

60歳代前半       70秒

80歳代前半       10秒

 

(体力が低下している虚弱高齢者の場合)

60歳台         20秒以下

70歳台       15~10秒以下

80歳以上        5秒以下

5秒以下で「転倒ハイリスク」と判断されます。