ソプラノ歌手の最高峰のマリア・カラスは
生い立ちが過酷なうえ、家を出てからもセクハラ、モラハラの被害者であった。
歌手として成功してからも、マスコミに攻撃され、母親に依存され、
男性に裏切られ、最後は50代で謎の死をとげてしまう。
 
搾取の対象であることから、生涯逃れられなかった。
彼女が生み出すものは豊かすぎ、
彼女は愛情に飢えすぎていた。
 
残された歌声や映像は実に美しい。楽曲が彼女を通して研ぎ澄まされた芸術として表出する。
どんなに高価な宝石を身につけても、マリア・カラスこそが宝石だと思わせる姿である。