KUMIさんの華やかフェミニンな作品・chocolateのあとは、
今回の発表会の中でも、おそらくナンバーワンのダーークな作品が登場です。。。
その名も ennui (アンニュイ)。
意味は、“倦怠・退屈”。
チアガールとは180度違う方向性の、PiPPi監督作品です。
まずVTRがスタート。
不吉な、ストーリー性を感じさせる、音数の少ないエレクトロな音楽が流れ出します。
廃墟の中、ひたすら真っ黒の、ゴシックなコルセットやレースの衣装に身を包んだ
出演者たちが、ゆっくりと身を起こします。
アスファルトに直接横たわる女、ガーターをはいた脚にゆっくりと手を這わせる女、
表情のない顔で、煙草をふかす女、コルセットをはだけた背中……
ひとりひとりの顔はほとんど映らず、からだのパーツだけがフィーチャーされていきます。
ところどころノイズまじりのモノクロの映像は、最後、ガウンだけが鮮やかな赤、
という格好の女が回転して終わり・・・・・
出演者の名前が映し出されます。
おもむろに、クラシック音楽(バレエ組曲「ロメオとジュリエット」より“騎士たちの踊り”)が流れ……
生気のカケラもない ダラーーーーっとした動きで各自起き上がり、歩き…
その様は、まるで幽鬼の行進・・・・・・・・
一番最初のBASICチームも、三番手の人魚チームも、ややダークではありましたが、
なんというか、熱がありました。キビキビしてたりしました。
ところがこのチームは、なにかうなだれてるしダルそう。。。。
中央のステージに来ると、ひとりずつ、顔を蔽い隠していたヘッドセットを脱ぎ棄てていきます。
そしてヘッドセットの下から現れたのは、倦怠感あふれまくった表情の数々。
この世に楽しいことなんか一つもない
とでも言いたげな・・・・・・
絡みも、なんだか ゆらゆらと、夢を見ているような・・・・・・
VEITTIKA「・・・・・・・・・・ ・・・・・・」
内に内にこもっていく、暗い情念にひたるときのあのキモチ・・・・
それを表現したというこの作品・・・・・・・
なんということでしょう 速い動きがどこにもありません・・・・・!!
ERIRIN「・・・・・・・・・・・・・・・・・・!」
ASUKA「・・・・・・・・・! ・・・・・・・」
なんだか言葉にならない何かを 訴えられているような。。。
うおおおおお それにしても ひたすら暗い!
しかし、おとなしくはない!!!
CHISA「・・・・・・・・・・」
おもむろに、目をおおう黒レースをとりはずしはじめるCHISAさん(普段は快活極まりない美人人妻)!
しかし、目が見えても、やはりアンニュイなまま。
それがとれたからと言って、いきなり動きが機敏になるとかゼロでした。
そして最後の最後・・・・・・・
祈るような女のソプラノが、空に吸い込まれて消えるような 曲の終わり。
最後の最後だけ、ダンサーたちは上を向きました。
だから何、というわけではないけれどもちょっとの希望を残して終わり。
そんな不思議な作品です。
うーーーーん 集合写真も、顔がぜんっぜん見えないひとがいますね~
黒一色の衣装って実は珍しいけれど、実にカッコイイと思いました。
さて、・・・・・このような、深い作品のあとに、
なんと次は 「お笑い作品」がきます。
次回の発表会レポート記事 「みんなお待たせッ★シャイガールズ~青春篇~」をお楽しみに!
―スタッフH
LUXURICA