World Pole Dance Weekその19(大会の夜) | ポールダンス世界チャンピオンREIKOと皆様のおしゃべりブログ~HAVE A NICE SPIN!!~

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MISS POLE DANCE 2005優勝、初代世界チャンピオン。WORLD POLE SPORT & FITNESS 2009第5位。日本と世界に名を轟かすポールダンサーREIKOと、スタジオLUXURICA(ラグジュリカ)のつれづれ。

4月25日、土曜。

夜8時に WORLD POLE SPORT & FITNESS は始まりました。


噂にたがわぬ強豪ぞろい。

誰が勝ってもおかしくない、という状態であることは 

皆が皆のワークショップに出て それぞれ肌で感じていたことでしょう。


大会は、JENYNE BUTTERFLY 様が一番手でした。

そして、2番手がPANTERA。

3番目にAMY。

4番目にJENNINE

5番目にFELIX

6番目にMARCERA

7番目にTRACEY

8番目にORSI

9番目にTANYA

10番目にVANILLA

11番目にREIKO

12番目にLENA

13番目にALESIA


という順番でした(抽選で決められました)。



各選手の演技を細かくレポートしたいところですが、

一応スタッフとして 控え室とステージの間を行ったり来たりしていたので

あまり細かくできません。。。 すみません。


あと、さすがに今日のレポートは全くふざけられません。

超まじめに書きます。

ご了承くださいませ!


とりあえず、 1番手のジェイニーバタフライ様と

5番手のフェリックス様は

もはや 人間ではないレベルに達していました。

ジェイニーの耐久力と柔軟性と筋力はすさまじいです。

そしてフェリックスのカラダ・関節のやわらかさと安定性はほとんど物理法則を

無視していました。

そんな方向に脚は曲がっちゃいけないでしょう

そんなところで体はキープしちゃだめでしょう

そんなところでこらえられるわけな… ああこらえてるよ!

という感想でした。

フェリックスの有名な、

両脚を開脚した状態で、ひざ下だけをポールに

からみつかせて固定し、両腕をはなして、スピンし続けるという

人間臨界点突破技を見ました。


彼女が神に愛されていることを感じました。


そして本人がそれを とても自由に しなやかに受け止めて

生かしていることを感じました。


優勝が決まった瞬間、旦那さんがステージにかけよってきて

おめでとうのキスをしていました。



ジェイニーも、もちろん神に愛されているひとだと思いますが、

彼女はより、努力のひとなのではないかと思いました。

技の難易度でいったら、FELIXにひけをとらないものの連続。

というか、パワーと、空中での体のキープに関しては

これほどずば抜けた人を他に知りません。

これからが、さらに気になる方です。


4位のパンテラは、彼女がこの4年で磨き続けた技の完成度、

ゆっくりと美しくひとつひとつを完璧にこなしていく独自の哲学を

存分に発揮したものだったと思います。

激しいロックで来るかと思いきや、スローめな、バラードロック

という感じの音でした。

ひとつひとつ、外さず、きっちり技をきめてきた彼女に、

惜しみない拍手が贈られました。


3位のアリーシャは、私は演技が見られませんでした。

というか、実は、REIKOさんの演技も、ほとんど見られていません。

帰国してすぐ、REIKOさんが書いた記事にもありますが、

VANILLAさんが演技中に腕を怪我されてしまったため、付き添って

一緒に救護室に行っていたからです。


REIKOさんの演技がはじまってすぐ、ビデオをかまえ、録画をはじめた

私の耳に、PANTERAの「今すぐ来て!」という声は、最初まったく

意味をなしませんでした。

「バニラが演技中に怪我をしていた、私たちには日本語がわからない、

彼女がどういう状態なのか知りたい、一刻を争うのかもしれない、

今すぐ来て!」


最初、『何いってんのパンテラ、わかったわかった、あとでね』

と思いかけました。


というのも、VANILLAさんの演技は、決してひどい怪我をしたような

ものとは思われなかったからです。VANILLAさんは クールな表情で

マリリン・マンソンの歌声に合わせて表現し、踊り切っていたからです。


確かに、普段のバニラさんのパフォーマンスからすると、ベストな出来

ではないかな、という感じはしましたし、退場するとき少し違和感があったことは

あったのですが、私たち観客には、バニラさんはまったく痛みを見せなかった

ので、本当に最初、パンテラがふざけているのかと思いました。


REIKOさんの演技は始まったばかりで、ようやくスピニングにのぼり、

ポールをとめているベルトを利用した反動で、最初の高速スピンに入った

ところでした。


ようやくパンテラの言葉が頭に入ってきて、見上げると

彼女の目は真剣でした。


背中を冷たい汗が伝うのを感じながら、バックステージに行きました。

私のビデオは、オーガナイザーのスティーブに託されましたが、

彼はもうひとつビデオを抱えていたし、操作がわからなかったらしく、

停止ボタンが押されていて、演技は撮れませんでした。



バックステージに行ってからのことは、詳細は省きます。

でも、ひとつ言えることは、バニラさんは、演技中のほとんどを、信じられないくらいの

痛みに耐えながら行っていたこと、それでも何一つ投げ出さず、痛めた左腕を

果敢に使って倒立技すら こなしていたということです。


FELIXも、JENYNEも、PANTERAも、その他の出場選手もたくさん、

VANILLAさんの精神力を たたえていました。

”What a soldier”

運営本部のデビーが、つぶやいたのが印象深かったです。


救護室に行き少し休んで、痛み止めを飲んだあと、バニラさんは

「それでも、最後まで参加したい。みっともないかもしれんけど、最後まで」

と、会場に戻りました。

素晴らしい人が日本チャンピオンになってくれたんだなあ、と涙が出ました。


REIKOさん、VANILLAさんは入賞こそかないませんでしたが

終了後、ほんとに多くの方から声をかけられていました。

「あなたが一番、音楽に合っていた。美しい世界観だった」とREIKOさんに

言ってくれたイギリスの女の子。

「僕のフィルムのハイライトは、間違いなく、あなただ」とVANILLAさんの

怪我していないほうの手を握り締めた、プロモーションムービー監督の

ショーンさん。

日本のポールダンスは、まだまだこれからだと思えた瞬間でした。

パワームーブやフレキシビリティ、それらをそなえた海外の天才選手たちに

出会い、これからREIKOさん、VANILLAさんがどう変わっていくのか。

きっと見ていく価値があると思います。


ポールダンス世界チャンピオン2005・REIKOと皆様のおしゃべりブログ~HAVE A NICE SPIN!!~

ポールダンスは、ほんとうに おもしろいです。

選択肢が無限大です。

世界には たくさん 見たこともないような選択肢がありました。


それを目の当たりにしたREIKOさん、VANILLAさんは

これからこの経験を生かしていくのだと思います。


実際、帰りの飛行機でも、「あれをああしたら新技になるんじゃない」

「あれってあれをああすればできるんじゃない」

とか、新技の研究話に余念がありませんでしたし。。。



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左から、REIKO, FELIX, VANILLA, PANTERA。



ポールダンス世界チャンピオン2005・REIKOと皆様のおしゃべりブログ~HAVE A NICE SPIN!!~ Amyと。



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右から、VANILLA, PANTERA, REIKO, MARCERA, TRACEY, ORSI



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PANTERAとお蝶さま。


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FELIXと!!



大会が終わったあと、

選手たちはみんな、写真を撮りあい、健闘をたたえあいました。


(次回で最終回。みなさん、あとちょっとだけお付き合いください)