前回の続きを書きたいと思います。

 

2011年の4月

 

仙台に滞在したのはおよそ1週間でした。

 

ある日ナイスミドルのご夫婦が

ボランティアに参加されました

 

穏やかで謙虚な印象のお二人は

私と同じ車で避難所へ向かいました

 

このお二人に、これから行う

アロママッサージの手技を

車の中で伝授するように依頼された私は

 

ご主人の、慣れないことをしている印象の手つきを見ながら

内心、

この短時間で覚えていただけるかしら、、、

大丈夫かしら、、、

と案じていました

 

この日は小学校の校舎に避難している方々を訪問して

アロマハンドマッサージをお申し出しました。

 

ある教室で、横になったままで

「自分は受けなくていい」とおっしゃった男性がいました

 

同室の方に「気持ちいいよ」と勧められても

「自分はいい」とのことでした。

 

私たちがほぼ全員のマッサージを

終える頃

気がつくと先ほどのご主人が、

その男性にマッサージを施していました

 

それが終わった時、

その男性のお顔の表情を見て

私は驚愕しました、、、!

 

大袈裟に思われるかもしれませんが

そのくらいの大きな変化が見られたのです

 

その方は、ものすごくお顔の表情が

ゆるんでおられ、芯からリラックスされたのが

見て取れました

 

一体、何がこの人にこんな大きな変化をもたらしたのだろう???

 

その秘密は私たちの拠点に戻ってからわかりました

 

その男性は、奥様をなくされて

その過程でとてもお辛い経験を

なさったとのことでした

 

この男性に、ご主人がどのような言葉がけをなさったかは不明です

しかし、この男性が心の底から癒される

何らかのお言葉がけがあったと思います

 

その理由は、その後でこのようなことがあったからです

 

熊本からこられたご主人に

「熊本の○○さんをご存知ですか?」

と一言でお聞きしました。

「あなたは彼女の友達ですか?」

と聞き、一瞬の間を置いて

 

「○○さんは、海外ボランティア中、体調を壊して帰国しようか迷った時がありましたね。その時彼女を支えてくれたのは、あなただったのですね」

 

(確かに彼女が体調を崩した時、本人に許可を得て、遠隔セッションをした後、回復したご様子だったことがありました。)

 

私は彼女を知っているか聞いただけでした

それだけで、そんなことが

わかってしまうこの人

只者ではない!

 

そういう人だったら、この男性に

ピンポイントで本当に必要な言葉を

お掛けできたに違いない、

ということが分かったのです

 

私は、それまで

テクニックのことばかり気にしていたんだ

でも、人の癒しにとって

本当に大切なのはそういうことではないんだ、、、、!!

 

純粋な愛情と、

芯を見分ける心なのだ

清い心の目で見通す力なのだ

 

駆け出しのセラピストだった

あの時の私にとって

とても大切な学びでした

 

それは、私のその後の癒しの旅路に

とても大切な教訓となりました

 

そのご主人には

今でも感謝しています

 

お読みいただき、ありがとうございました💖