こんにちは。
気が付いたら、人生の半分以上オーストラリアに住んでる事になっていた、シングルマザー歴22年、リメディアルセラピスト、桔梗のブログの部屋へようこそ。
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ハーフの娘アリスの目から見た日本についてはコチラです
野生のイルカのジャンプ
最後に日本に行ったのは、2019年の11月下旬。(もう直ぐ2年か~)
父が一人で住む実家のごみ屋敷化を防ごうと、2013年から最低年一回日本に行っていた。
兄弟3人の中で、子供がいるのは私一人。
私の両親にとってはたった一人の孫であるアリスに会わせてあげたくて、毎年一回日本に連れて行っていたのだけど、私が東京で仕事をしている間、アリスは東京で友人に会ったり飲みに行ったりしていた。
アリスは不思議な娘で、話術で人を惹きつける力がある。
中学校から高校にかけて約1年半日本に留学していたのだが、中学校では、英会話を楽しみたい女子生徒がアリスと話をしたがったのだそうだ。
アリスはそんな女子生徒達に、オーストラリアの生活やオーストラリア人の考え方を話してあげた。
そして、日本を出て世界を見る事を勧めたのだという。✈
アリスと一緒のクラスだったその女の子達の殆どが、その後外国留学を経験し、ただ一人を除いて、今は皆、外国で生活をしているのだそうだ。(彼氏や旦那は勿論外国人)
さて、そんなアリスは私が東京で仕事をしている時には一人でパブに行ったりしていた。
特に日本に住む外国人が集まるパブに行くのだそうだが、そこでとにかく色んな人と出会っている。(と、後で話してくれる)
毎年同じパブに行くので、パブのマネージャーがアリスを覚えてくれていたらしい。
毎年同じような時期に一人で飲みに来て、パブで出会った他のお客と意気投合してお酒を飲んで会話を楽しむ姿が、印象に強く残っていたのだそうだ。
ある年、パブを訪れたアリスに、日本人のマネージャーが質問をしてきた。
マネージャー:「いつもおいでになると、沢山の外国人のお客さんが集まって来てお酒を沢山飲まれるじゃないですか?そんなお客様に沢山来てもらいたいと思っているんですけど、何かいいアドバイスってありますか?」
アリス:「そうね。先ず、オーストラリアでは、パブでフットボールを見ながらビールを飲むのよね。これはイギリスとかも同じで、とにかく飲む量がハンパないから、テレビで世界の色んなフットボールが見れるようにすると、フットボールファンが集まってくると思う。とにかく彼らは飲むから。」
マネージャー:「やってみます。あとは何かありませんか?」
アリス:「音楽かなぁ。ここの音楽は若者向けなのよね。80年代の音楽って知ってる?」
(そういうアリス、お前も若者や!)
マネージャー:「いや、知らないですね。」
アリスは、自分の携帯に入っている、80年代の洋楽(特にロックバンド系)を幾つかオーナーに聞かせてあげた。(因みに、マネージャーは30代だったらしい)
マネージャー:「いや、知らないけど、良いですねコレ!」
アリス:「 80年代、90年代にこれを聴いていた人は40歳から50歳だし、もっと若くても外人は大抵この辺の音楽は知ってるから、良いと思う。」
試しに、マネージャーは幾つかダウンロードしてかけてみると、直ぐに外人のお客さんが食いついて、音楽に合わせてダンスをし始めた。
音楽を変えるだけでお客さんのノリが変わる事を目の当たりにして、マネージャーは自信を持ったらしい。
アリスのアドバイス料として、マネージャーは酒代を無料にしてくれたそうだ。(なんてラッキー)
翌年、アリスがパブに行くと、アリスのアドバイス通りにスポーツテレビを設置し、音楽も変わっていて、パブは外人で一杯だった。
アリスの姿を見つけたマネージャーは、満面の笑みでアリスにお礼を言った。
マネージャー:「本当に言ってた通りでした。ラグビーの試合を流す日は、ラグビーファンが集まって来て、物凄い量を飲んで行くんです!音楽を変えたら、やっぱり年配の人がやって来るようになりましたね。本当にありがとうございました。」
当然、アリスはその年も酒代は払わないで済んだ。(いいな~)
マネージャーの奢り、という訳では無く、パブにいるお客さんがアリスと話をするきっかけを作るために、一杯買ってくれるのだ。
ここでふと思い出した。
そういえば私も若かりし頃、日本でグラス一杯のお酒を買ってもらった事があった。
カラオケがあるパブだったと記憶しているが、英語の歌をカラオケで歌った後、バーテンさんがお酒の入ったグラスを私の前に持って来て、
「あちらのお客様からです。歌のお礼だそうです。」
と、言った。
男性の方に軽く頭を下げて笑顔でお礼をすると、男性はグラスを持ち上げてにこっと笑った。(ドラマみたい...と思った記憶がある)
その時は、私は友人(女性)と一緒だったので、その方とお話をする事は無かったが、今となっては懐かしい思い出だ。
さて、話を戻そう。
アリスが言うには2017年頃、この日本の行きつけのパブで、彼女はある日本人の男性と出会っている。
彼は友人とこのパブを訪れていて、その友人がアリスと最初に話をしたがったのがきっかけだったようだ。
彼の名は、ケン。
アリスによると、ケンは、日本人にしてはとても筋肉が付いていてガタイが良かったのだそうだ。
アリス:「なんか、日本人の男性にしては良い筋肉してるのね?何かスポーツしてるの?」
ケン:「俺、自衛隊にいたから。」
アリス:「自衛隊?凄~い。立派な仕事じゃん。」
ケン:「立派な仕事俺、日本でそんな事言われた事無いんだけど。」
アリス:「え~、だって、国を守る仕事でしょ?大変な仕事じゃない?私は敬意を表するわ。」
ケン:「そんな事言う人に初めて会った。でも、今は消防士やってる。レスキュー隊。」
アリス:「消防士?オーストラリアじゃファイアーファイター(消防士)はワイルドな仕事よ。」
ケン:「日本のレスキュー隊の方が絶対大変だと思うよ。」
アリス:「いや、一度オーストラリアに来てみれば分かる。オーストラリアのレスキュー隊はメッチャワイルドだから。」
日本人にしては珍しい筋肉隆々のケンは、アリスの記憶にかなり強く残っていたらしく、私もパブで出会った自衛隊の日本人の話を翌日だったかにアリスから聞いた記憶がある。
アリスをナンパするのが目的ではなく、あくまで話を楽しみたかったのだそう。
酒が入ると陽気になるアリスは、どんなにオーストラリアの自然がワイルドで凄いのかを延々と語ったらしい。
ケンはケンで、日本の災害のレスキューの方が絶対大変だ!と語った。
(自国の災害の過酷さを自慢してどうする???)
まあ、アリスにとっては単なる酒のつまみの『過酷な話』語りだった...
のだが、実は、この話は単なる酒のつまみでは終わらなかったのであった。(そう、続く😉)
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