食べる姿勢3つのポイント
こんにちは。
今日は、姿勢についてのお話です。
仕事柄、介護職の方に、高齢者の食事についてお話する機会があるのですが、その中の【食べる環境づくり】という項目で、姿勢の整え方からお話するのですが、受講者から、「食べることと姿勢の関係を、今まで意識していなかった」とたびたびお聞きします。
むせないスムーズな食事は、姿勢づくりから始まります。
では、正しい姿勢の作り方を3つのポイントに分けてお伝えします。

ポイント①

足の裏は床にしっかりつける!

ポイント②

テーブルとお腹の距離はどれくらい?

ポイント③

理想のテーブルの高さは?


《食事の姿勢》

ヘルシーネットワークより引用

ポイント①
足の裏を床にしっかりつける。


小柄な方で、足がつかない場合は、
足台を置いて、高さを調整してください。
身体がグラグラ不安定では、しっかり噛んだり、飲み込むことはできません。
私たちが食事をする時に、良く噛み、ゴックンと飲み込むには、意外に足を踏ん張って、身体を安定させているのです。
しっかり座り、少しだけ前傾になるようにして、足の裏を床につけましょう。


☆車イスでも足を降ろす!

車イスは、もともと後方に少しリクライニングした構造になっていますので、食事をする椅子には向いていません。
姿勢を平行にするために、フットレストから足を下の床に降ろします。背中にはクッションなどを入れ、少しだけ身体を前に傾けます。足がつかない場合は足台を置きましょう。

ポイント②

テーブルとお腹の距離は

握りこぶし1つ分

施設でも、椅子を引いていない方を良く見かけます。
テーブルとの距離が離れていると、
お皿に顔を近づけようとして、アゴを突き出すような姿勢になります。
アゴが突き出ると、ノドが伸びきって動きにくくなるため、ゴックンと飲み込みにくくなってしまいます。
それに、前のめりになるため、お腹が圧迫されて苦しくなり、嘔吐や食欲不振の原因にもなります。
適正な距離まで椅子を引きましょう。

☆車イスのひじ掛けがテーブルとぶつかって椅子がひけない。

良く見かける光景です。
しかしこの状況は、どうして起きるのでしょう。介護側の都合で車イスのままになっていませんか?
本人がつかまり立ちできず協力を得られないし、介護スタッフ2人で移乗させる余裕もないし、という理由で車イスでも仕方ない。というケースが多いのではないでしょうか。
ポイント①に書いたように、車イスは食事の椅子としてはふさわしくないので、さまざまな問題が起きます。
ボロボロこぼしてしまう、背中を丸めた状態となりお腹が苦しくて食欲が落ちる、摂取量が減り低栄養となり体力が落ち、さらにカラダの機能が低下し介護度が上がり、自分たち介護スタッフの負担がさらに増えるという悪循環に繋がるのです。
そんな大げさなと言われるかもしれませんが、“たかが姿勢されど姿勢”、姿勢を整えることはとても大切なことなのです。
可能な限り、普通の椅子に座り変えていただくことをお勧めしたいです。その場合、その方の必要に応じて椅子の座面、背もたれ、左右にクッションなどを入れ、カラダを安定させてください。

ポイント③
テーブルの高さはおへその少し上くらいが理想、ヒジを置いて自然に90度

施設で、小柄な方がテーブルにもぐってしまっているように見える方がいらっしゃいます。茶碗やお皿の中が見えず食事を楽しめないばかりか、何をどう食べるか判断しにくく、安全に食事をする環境とは言えません。
料理に箸を伸ばそうとしても届きにくいですし、器を膝の上に置いて背中を丸めて食べている方もいらっしゃいます。
テーブルの高さは、おへその少し上くらいが理想です。体型に合わせてテーブルの脚の長さを調整できれば良いですが、ほとんどの場合むずかしいでしょう。小柄な方は、椅子の座面の高さを上げて高さを合わせましょう。
その場合は、足の裏が床に着くように、足台を置いてカラダを安定させることを忘れずに。


いかがでしたか?
普段当たり前のように、食事の時に座るだけのことですが、安全に食事をする環境作りには、「姿勢」は欠かせない要素となります。
今回は姿勢を整えるポイントを3つに分けてお話しました。
食事の姿勢、ぜひ見直してみてください。


引用元:ヘルシーネットワーク
https://www.healthynetwork.co.jp/navi/byouki-column/enge/enge001/

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