コンクールに参加すると審査員の方々から講評を頂けます。

ほとんどの方々はお互いが知らない存在です。そんな中、嬉しい講評があります。

それは、初めて聴いてくださる方に、この曲を通して自分が伝えたいことが伝わった!という内容です。

例えば、とても明るい音で始めたかった時に、何度も何度も練習しどうやったら明るい音が出るのか試行錯誤し、どうかなぁ聴いてくださる方に伝わるかなあと本番演奏し、書いて下さる講評に、とっても明るい音から始まり最後まで聴き入っていまいました、とあると、今までの努力が報われたような、嬉しい気持ちになります。


そう思うと、音楽は一方通行ではなく、コンクールにおいても、いかに相手のことを考えられるか、双方向のコミュニケーションの大切さに気付きます。


スポーツにおいても相手がいての試合、常に相手を知ることが大切になってきますよね。息子が野球をやっているので、ゲーム(試合)を通して、勝つって何?を学んでいます。勝つためには、自分の練習、チームメイトの応援、相手対策、とにかく頭を使います。娘はバスケをやっていますが、今年も都大会に行くんだ、と部活から家に帰ってきても、仲間と相手対策に励んでいたことに感心しました。都大会出場が決まった試合では、試合中ずっと楽しくて楽しくて仕方がなかっと思えたよう。スポーツは、勝つために相手の弱点を見つけ、戦うということでしょうか。こちらもただただ一方通行で練習したところで、強い相手に勝つことは出来ません。それが身に染みて分かるのも、やはり経験ですね。

勉強もそうなのでしょうか?問題を作る人がいて、こちらも双方向のコミュニケーションなのでしょうか?


何が言いたいのかよく分からなくなってきましたが、レッスンでもここを大事にしたいです。ただただ一方通行な演奏はしないこと。自分だけ楽しければいいもん、と聞こえてきそうですが、音楽の最大の喜びは、言葉ではない、ピアノの音を通して、ピアノの音だけで、気持ちを共有できること、音楽は世界共通語。ピアニストの亀井聖矢さんの、ピアノを続けようと思ったきっかけ、を思い出しました。小学生だった頃、ある一人の人が自分の演奏が好きだといってくれたことがすごく嬉しかったから、とコンサートのプログラムに書かれていました。その一人のファンがいてくれたお陰で、何時間もの練習に耐えることができるのですから。


そんなことを今回のコンペで学ばせ頂いています。