国立大学医学部付属病院について


病院選びについては、以前に簡単かつ差し障りの無い範囲で書きました。術後六ヶ月間は、術後治療の期間であり、病院のことを、とやかく言える期間では無かったからです。今回は、少し、突込んで書いておきます。


前にも申し上げましたが、造膣しようがしまいが、性別適合手術は「大手術」です。価格や準備期間優先だけで、気楽な病院選びは絶対に避けるべきです。


まず、私のが手術をして戴いた国立大学医学部付属病院についてですが、以下のメリット、デメリットがあると感じています。


(メリット)

1)なんといっても、日本の大病院ですので、安心安全です。コミュニケーションも、当然に問題ありません。


2)設備や診療科目が整っていて、看護師さんも含めた診療、看護体制が完璧です。よって、性別適合手術特有の形成外科的な結果の良し悪しはともかくとして、大手術前後の管理が万全です。何か緊急的な事象が起きても、万全の体制で対応してくれます。


3)術後の痛みの管理が完璧です。私の場合、手術後一日は辛かったですが、以降の術後特有の痛みは軽かったです。その後の経過においても、痛みについては、殆ど問題無かったです。


4)「特に重要な術後二週間」において、一日2回の回診と、食事も含めた完全看護を受けられることが出来ます。この期間は回復期としてとても重要なんです。傷口、ドレーン、排尿カテーテルの管理など慎重に対応していくことが、その後の回復に大きく影響します。


4)よって、体力に自身の無い人、術後の自己管理に自信がない人、コミュニケーションが心配な人へのメリットは多大です。


(デメリット)

1)性別適合手術に向けての公式な診断書が必要であり、術前の準備に最低でも1~2年かかります。


2)大病院は緊急手術も多くあり、性別適合手術の為の手術室利用のキャパシティが限られます。よって、手術日が限定され、順番待ちが長くなります。私がお世話になった病院は、3~6ヶ月先の特定日となり、かつ、病院都合で延期される可能性もあります。


3)コストが高い。やはり、あれだけの医療サービスを提供していただけるし、保険適用外ですから、それなりのコストはかかります。でも、海外に行く手間暇や、術後の痛みのことと引き換えの機会費用と考えれば、必ずしも高くは無いと思います。


4)性別適合手術の術例数は、タイに比べて明らかに劣ります。そもそも、患者さんがタイへは世界中から集まりますが、日本では日本人中心ですから、患者数がタイに比較すれば、当然かなり少ないです。


加えて、手続きは面倒だし、ベッドや手術室のキャパシティからして、年間に受け入れらる患者数も限られます。専門医も、最近でこそ増えましたが、まだまだ、少ないです。