●薬の歴史1)1870年設立の王立ロンドン病院 | 潰瘍性大腸炎 & クローン病&過敏性腸症候群の改善・完治・根治

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3年前に特集した潰瘍性大腸炎/クローン病と薬の歴史。薬と病気の原因について再考するため、改編し再投稿します。


▼ イギリス: 1600年代から世界トップレベルの医療

イギリスは産業革命の発祥地。1764年に紡績機が発明されるなど、手工業から機械化への変換が進みました。

 

1800年前半、ふたりの医師らが、消化器官全体に炎症が起きる病気があることを顕微鏡で初めて確認。

 

1859年 イギリスの医師サムエル ウイルクスが、潰瘍性大腸炎という言葉を世界で初めて使いました。


1860年代末から化学、電気、石油、鉄鋼による重化学工業が発達し始めました。石炭をエネルギー源として使っていたことから、工場の煙突から出る煙は空を覆い、名探偵シャーロック・ホームズの事件は、昼でも薄暗い街で起きていた。


イギリスは、1600年当時、すでに外科医は、1年間に4回の死体解剖をすることが義務付けられていました。医師の資格制度は、政府が定めたものではなく、各医療団体が、切磋琢磨しながらそれぞれ独自に築き上げていきました。名誉と正義感と努力。イギリスの医療技術はこうして世界トップレベルへと押しあげられたのです。

 

▼ 王立ロンドン病院

1740年、ロンドンで世界で最も優れた王立ロンドン病院が開院します。

医療関係者は、日中は2500人、夜間は1500人が仕事をしていました。

◎ 今でもこの建物は使われています。

 

◎ 小児科病棟です。どの部屋も、天井が高かった。日差しが入り、空気の換気も良し。

Ward at The London Hospital, Whitechapel, c.1907 | Hospital, Vintage nurse,  Nurse office

 

▼ 産業革命当時ののロンドンの衛生状況は世界最悪

現在も基礎医療の研究は、イギリスをおいてほかにないと言われるほどの実力があります。

 

そうか、イギリスは、ずっと昔から医療が進んでいたんだ・・・と思ったのですが、実は、そうではなかった。

産業革命当時、ロンドンは、世界の中で最も絶望的な町でした。太陽の光が当たらない狭い住宅にたくさんの人が押し込まれ、通りには死体が転がり腐敗。下水の水が流れ込む地下室が寝室だった。そこでは母親が乳児の顔をネズミにかじられないように一日中、気を張っていた。

 

住宅と生活環境の劣悪の原因は、100年間に人口が3倍になり、住宅、下水道、上水道の建設がまったく追いつかなかったのと、金持ちはより金持ちに、一般市民は奴隷レベルへと没落したためです。ロンドン市民は、栄養失調と非衛生のため病気になり、平均寿命はわずか18歳だった。農村地帯は、40歳代だったことから、いかにロンドンが危険な街だったかということです。

 

▼ 劣悪な状況を劇的に変えたのは、コレラ感染

そんな街がコレラに襲われました。感染は裕福層と貧富層に平等で、衛生状態が良かった金持ちも死に直面しパニックに。

それがあって、街中や海に捨てられていた汚水を処理するための下水道施設が整えられるという画期的な改革が起きました。貧富の差なく医療が受けられるようにと、医療制度も近代化していきました。

 

▼ 1906年 ロンドン病院に潰瘍性大腸炎の患者が300人

この年の学会でロンドン病院に潰瘍性大腸炎の患者数が発表されました。300人。通院と入院の合計数だと予測されます。

 

偶然ですが、1906年のロンドンホスピタルを舞台にしたテレビドラマと映画があります。当時の診断書、処方箋、メモなどを全て知らべあげ、できるだけ忠実に当時の病院内の様子をドラマ化。受賞もしています。

 


 

英語版。

 

最初の部分に広告があります。会話はわからなくても、当時の雰囲気が伝わってきます。