▼ 赤血球と卵
赤血球の袋の表面は、凹凸がない。ということは、ツルツルなのか?という疑問がわきました。
赤血球は、ひとつの細胞です。同じような細胞仲間で、細胞の表面を観察しやすいものはなにか?
卵・・・。この世で一番大きな細胞です。
現在、恐竜が生息しないため、地上で一番大きな卵は、ダチョウの卵となります。一般の家庭にはないので、ニワトリの卵について学習します。
▼ 卵の殻
質問: 卵の殻は、赤血球の細胞の表面と同じなの?
答え: 卵の殻は、カルシウムでできています。通常、細胞の表面は、脂質やたんぱく質などでできています。なので、卵の殻と赤血球の表面を同等に扱うには無理があるかと。
質問: そうなの? あ、わかった。茹で卵を作ったとき、卵の薄皮をむくでしょ。あれと赤血球の表面は同じ?
答え: あれは、卵の殻の裏側にくっついたものです。
質問: となると、黄身の中身が流れ出ないようにある黄身の表面の膜と同じ? あれ、黄身に膜なんてあったかな?
▼ 卵の構造
説明: 卵の構造について調べていたら、面白いことが分かったので特集します。
こちらは卵の中の構造の図です。
卵の黄身は、卵白が水クッション役になっていて、衝撃や温度差に耐えられるようにできています。
そんな水クッションの中を黄身が自由に動けてしまうと、殻の近くで衝撃にあってしまったら危険。という理由もあって、黄身は中央部分に綱のようなもので固定されています。
綱は、卵黄の外側を覆う膜の両端をよって作ったもの。両端はカラの内側に固定されています。
卵を割ったとき、白いひものようなものがあったら、それです。
▼ 卵黄の構造
卵黄は、薄い膜で包まれています。これは、脂質とたんぱく質などで作られていれ、赤血球の表面の膜と同じ構造になります。また、すべての細胞の膜の基本的な構造と重なります。
ヒナのDNAがある核は、黄身の中央ではなく表面にあり、肺胞と呼ばれます。なぜ肺胞は、黄身の中央にないのか?
卵の殻には、酸素が通り抜けられる穴がたくさん開いています。肺胞が黄身の中央にないのは、酸素を得るためと予想されます。
卵の片側の内側には、空気をためる場所があります。卵の中のヒナが成長していくと、酸素を提供するために大きくなっていきます。
▼ ヒナの出現
卵の中にヒナが現れる頃には、人間と同じように羊膜や羊水が準備されています。
人間の赤ちゃんは、お母さんのからだから胎盤を通じて栄養をもらいます。ヒナは、胎盤がないので、黄身から栄養をもらいます。黄身が栄養豊富なわけです!
▼ もうすぐ誕生
ヒナは、卵黄の栄養を使って大きくなります。より多くの酸素が必要になり、卵の隅の方にあった空気のある場所が大きくなっていきます。
▼ コツコツ コツコツ
いやー、カラが固くて大変だっよ・・・
こちらは、産毛が乾いた後、撮影用に卵の殻に入れられたモデル ヒナちゃん。
「騙されないで! アタシが生まれたのは、おとといよ。この殻だって、アタシのじゃない!」
と、懸命に訴えるヒナでした。