一週間がすぎた。なんだか、おかしな一週間だった。
母は強かった。今までどうりになるように、努力していた。達也は父の事を許せないと言って、一度もしゃべっていない。
私は、母の真似をして、強くなりたかったので、父とは生活の会話は交わしたが、どうも自然になれない。
時が、少しでも皆の心の傷を緩和させてくれるのを願うばかりだ。
合コンで、出合った浩之は、毎日電話とメールが来て最初は面倒に感じたが、家庭の事情を話したら、その反応が、あまりにもまともで、私の気持ちを理解してくれて、今では、電話もメールも待ち望んでる状態だ。
私は、単純だが、辛いときに支えてもらえて、好意を抱くようになった。
まだ、まともに会って会話もしていないのに・・・。
でも、きっと今回の事で人間不信になるかと思っていたが、浩之の気持ちはなぜか信じられた。
会う約束もした。早く会いたかった。
はるかは、順調に回復しているようだった。雑誌のカバーもはるかに決まった。
恵子が事務所を、突然やめたのだ。
そして、はるかの彼の大槻さんもなぜか仕事を辞めてしまったらしい。
彼ははるかと音信普通らしい。
わざわざ言葉にしなくても、はるかも私も気が付いた。
恵子と、一緒になったのだ・・・。
でも、音信普通で、携帯番号も変えてしまった彼は非常識にもほどがある。さよならの一言も無くして消える男が居る事を知った。
はるかは、仕事に専念すると言っているが、心配だ。
このようななかで、浩之のことをなぜか信じてしまうのは、彼の人柄だけではなく、私が恋をしているからかもしれない。この頃、高木晋のことは覚えていたが、色々なことがあったのと、浩之のこで頭がいっぱいな私は、電話も一度もしていない。
浩之とデートの日が来た。
待ち合わせの時間ぴったりに二人は会った。
「今日の髪型も格好も、かわいね。」
「ありがとう。この一週間、待ちどうしかった。」
「俺も夏子ちゃんに会いたかった。毎日、今日のことばかり考えていたよ。」
私たちはまるで、始めてのデートとは思えないほど、自然に楽しく過ごした。
帰り際に、今度はいつ会えるのかと聞かれ、そんな事が嬉しくて、思わず自分から、キスをしてしまった。
びっくりする彼。私も、自分からキスをするなんて、生まれて初めてで、びっくりした。理性を見失った。
「夏子ちゃんとのはじめてのデート、はじめてのキス、一生忘れないよ。早いかもしれないけど、俺、本気みたいだ。次のデート、楽しみにしているから。」
「私も浩之さんと一緒にいると、時間がたつのも解らないし、自分がしている事もわからないほど、好きになっちゃったみたい。」
生まれて初めて、自分の気持ちをストレートに言えたみたいだ。今まで、付き合った人に夏子は、俺のことが好きか解らないと言われた事があり、自分は表現が下手だとおもっていたが、どうやら、今初恋をしたみたいだ。今までの好きとは違う・・・。
私は色ボケ状態だったかもしれない。はるかのことは心配だが、浩之に夢中であれから一度も会いに行っていない。最低だ。はるかは彼氏が突然消えてしまったのに。
それを考えると、自分が新しい恋を始めてるなんて言えなかった。
でも、明日の午後、夕食を食べる事になっている。