内山美登里さんの初ソロリサイタル。


下記日記参照で、「どこでもドア」なんぞ持っていないエセムスメを拉致り、

「ピアノリサイタル」に相応しい恰好をさせ、オペラシティへ。


内山先生とはずっとメールでやり取りしたり、電話で話をしたりしていた。

「初ソロリサイタル」へのプレッシャーや意気込み、

瑳倉のレッスンに同行出来るはずだった日も、私の大風邪をうつさない為に、行かない事にした。


「初ソロ」

私は何もわからないまま、いきなり「ソロ」からはじまった口だから、

そのプレッシャーは計り知れない。


内山先生は「生きた音」を弾く。

私が見た何人ものプレイヤーの中で、生きた音を聴かせてくれたピアニストは、たったひとり。

ほとんどの人間が「テクニックを見せつける事」に走ったり、「タダの早弾き」に拘ったり、

私も元々クラシック育ちだから、なおのこと、ピアノに対してはいらついた事が多かった。


クラシックから遠ざかっていた私に、「もう一度弾いてみよう」と思わせてくれた。

私は三歳からピアノをはじめたけれど、こうゆう先生に出会えていたら、もっと続けられていたかもしれないな、

瑳倉は幸せだと思った。


ソロリサイタルのはじまり。

舞台に現れたその姿は、柔らかな笑顔だった。

ピアノの前に座り、瞳を閉じて息を大きく吸った。


モーツァルト ピアノソナタ 変ロ長調K333。

第一楽章 Allegro。


もう、いきなり目の前が滲んでしまった。

澄み切った音の中にあったなにかと、

「内山美登里」というピアニストの世界と、

「内山先生」への感情が大放出した。


大号泣。


音を立ててはいけないから、カバンがあされない。ハンカチが出せない。

鼻水も啜れない。


私はダダ漏れ状態!!!


…休憩が入るまで、ダダ漏れ、大号泣。


最後はショパン。ピアノ協奏曲第一番OP11。

のちにリヒャトホフマンが「弦楽器」で今風にいうと「アレンジ」したもの。

5人の弦楽器とピアノが奏でる六重奏。


大喝采の中、ひとつずつコトバを選びながら、

内山先生が御挨拶をした。


「孤独」との戦い。

そして今日を迎えられた「喜び」。


本当に感動した。

また大号泣、多分一番泣いてたんじゃないか、あたしが(笑


瑳倉と、レッスン仲間のあいちゃんが言った言葉。

「今すぐピアノが弾きたい!」


そう、「生きた音」を聞いた後はみんなそう思うんだ。

あなたたちはそう思わせてくれる、とてつもなく素敵な先生に習っているんだよ。


ロビーで先生にご挨拶。

「もう~~麗花さん泣いてるし~~」とか言われ。


そう、私は最前列で大号泣していたのです!!!

ほんとに迷惑な客です!!!!(更に涙)


ああ、すごく良かった。

本当に本当に久しぶりに「生きた音」を聴かせてもらった。

物凄く感動した。


内山美登里さん、初ソロリサイタル、おめでとうございました!