日本の国境を越えると、電気ガス・食料品などの
原材料価格そして賃料などが暴騰していると良く聞くようになった。
日本で自給率が高い卵や米はもとより、
少なくとも日本での物価上昇は、
海外対比で現在のところ大きな変動がないように思われる。
外国為替市場では、とうとう外貨準備を減らしてまでの
円安が起きているにもかかわらず、
何故、日本には物価高という高い波が押し寄せず、抑制されているのであろうか?
そして、このような環境において、どのような選択肢があるのか?
を久しぶりに記していこうと思う。
まず、海外においては、居住であっても短期での賃料引き上げは比較的簡単に行われる。
反面、日本では借家法32条により、契約更新のときといえども、居住の場合はそう簡単に値上げできない。
この意味は、借家人の立場を保護しているだけではない。
家主には、家賃(売上)が固定しても、売上原価をリスク管理することを強いているに等しい。
まさに、「ノブレス・オブリージュ」ではなかろうか?
nobless oblige
この精神は、製造者・生産者・小売といった動脈産業にかかわるもののみならず、
廃棄物処理などの静脈産業においても、法的になされている。
(様な気がする)
これを「消費者保護」といい、
過保護である、とか、社会主義的だ、といった意見もある。
それはそれで拝聴する価値がある。
一方で、この法環境において、
類いまれなる事業リスク管理能力を培った日本の動脈・静脈産業の方々は、
ご自身の運営に誇りを持たれるべきであろう。
同じ民主主義を主是とする西側においても、
利上げをし続け、
年金生活者や資本家という利害関係人のみならず、
各種産業にも変動という高い波を浴びせてしまう国すらある。
そういう意味では、ETFで株式を間接的に購入したり、
国債市場を支えてくれたり、
通貨市場で外貨準備も減らしてまで
変動を抑制しようと、
立法による責任を行政として守護しようとしていると考えると、
「利上げしろ」とか、「やれ、値上げだ」とかいう
リスク管理を放棄していた”一代”が
露呈されてくる。
事業するならリスク管理しないと・・・
価格は変動するものなんです。
世の中は変わるものなんです。
備えよ、常に。
Be prepared.
備えよ、常に=ベーデン・パウエル卿 「備えよ、常に(Be Prepared)」自民党の小池百合子広報本部長は自らにこう言い聞かせる。英国の軍人だったベーデン・ www.nikkei.com
リスクを取らない人が一代なんです。
値上げをする速度を緩和するのもリスク管理です。
