鳥たちは雑談をするのだろうか?
 
 
 
朝4時ころ
鳥のさえずりをまどろみの中で聞く
 
 
近ごろは
鳴き声で鳥の種類が違うことはわかってきた
 
 
 
さらに注意深く聞いていると
一羽で鳴くときと
どこかの鳥に伝えようとしている鳴き声の違いも
少しわかってきた
 
 
 
鳥の言葉を研究している学者は
鳥の気持ちになって聞いているという
 
 
 
わたしは
話しかけている
 
自己満足だけれども…
 
たぶん鳥は知らんぷり
 
 
 
 
我が家のベランダにも
いつからかさまざまな鳥がおとずれるようになった
 
 
ブラインド越しにそばにいるであろう鳥たちの鳴き声を聞いては
主人と「なんて言ってるんだろうね」と話すのが朝の楽しみだ
 
 
そっと窓を開け
ベランダに顔を出してみる
 
運が良ければ
鳥の姿を見ることができる
 
さらに運が良ければ
カメラで撮ることができる
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
先日
洗濯物を干そうとベランダに出たら
小鳥が手すりにちょこんといるではないか
 
わたしが近づいても動かない
 
 
カメラを取りに一度部屋に入り
もう一度出てみたら
まだいる
 
近づいても逃げない
 
 
 
 
 
 
 
 
警戒心のなさに驚く
 
親鳥であろうか
頭上をけたたましい鳴き声で旋回してる
 
 
ひなの巣立ちの朝だったのだ
 
大丈夫よと声をかけながら
そばに寄った
 
ずっと眺めていたかった
 
 
 
 
親鳥はわたしをじっと見ている
 
 
 
 
少しして
子どもたちの鳥は
屋根に移り
親鳥にエサをねだっていた
 
 
 
 
 
 
 
 
 
口をパクパクさせて
空に向かって鳴いている
 
 
 
胸にネクタイがあるこの鳥は
シジュウカラだそうで
小さな虫を好んで食べる
 
 
 
どうりで
リンゴのかけらを枝にさしても食べなかったわけだ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
4月の下旬
思わぬところで
めずらしい鳥を見た
 
 
 
 
 
 
 
 
農鳥だ
 
山肌に残った雪模様が鳥の形になってる
 
昔から
鳥の雪形がでたら
田植えをはじめる時期だと言い伝えられている
 
 
 
 
そういえば
南アルプス白根三山に農鳥岳がある
 
そこが農鳥の雪形の発祥なのだろうか
 
 
 
 
 
雪形を何かの形に見立て
季節の営みの目安にしていたとは
自然を畏怖する心があらわれていて
いいものだと思う
 
 
 
 
 
白馬岳は代搔き馬だし
爺々ヶ岳は種まき爺さん
蝶ヶ岳は蝶々
吾妻小富士は種まきウサギ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
田植えが終わるころであろうこの時期
富士の山肌には
もう鳥はいなかった
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
最後までお読みいただき
ありがとうございます