ホロスコープとは、特定の瞬間の太陽,月,惑星,黄道十二宮および地表の位置関係を表わす天体配置図のことです。占星術では、このホロスコープを用いて人間の運命や性格を読み解くことができるとされています。

個人のホロスコープは、普通誕生時につくられます。誕生時のホロスコープは、その人の生まれた場所と時間によって決まります。占星家は、このホロスコープに加えて、他の資料(例えば、姓名や血液型など)を参考にして、個人の性格や未来の予言について分析します。

ホロスコープを作るには、天体の性格を知る必要があります。個々の天体(太陽,月,惑星など)は、それ自身の神秘的な性格をもっています。例えば、太陽は自我や意志,月は感情や直感,水星は知性やコミュニケーション,金星は愛や美,火星は行動や欲望,木星は拡大や幸運,土星は制限や責任,天王星は革新や反抗,海王星は理想や幻想,冥王星は変化や再生などを象徴しています。また、これらの天体は、各時点での他の天体との相互の位置関係にも影響されます。これをアスペクトと呼びます。アスペクトには、調和的なもの(例えば、三角形や六角形など)と、不調和的なもの(例えば、四角形や反対位など)があります。調和的なアスペクトは、天体の性格が協力し合っていることを示し、不調和的なアスペクトは、天体の性格が対立していることを示します。

占星術では、宇宙のすべての現象は互いに干渉し合っていると考えます。つまり、これらの天体は、人間の運命にも影響を与えるということです。例えば、太陽が牡羊座にあるときは、自分の意見をはっきりと言うことや、積極的に行動することが有利になるとされます。また、月が蟹座にあるときは、家族や友人との関係を大切にすることや、感情を表現することが良いとされます。

ホロスコープによる占星術は、空を円や方形で表わし、それを家 (ハウス) と呼ばれる 12の断片に分けます。各家には、人間の運命に関連したいろいろな性質が割り当てられています。例えば、第一家は自己や外見,第二家は財産や価値観,第三家は兄弟や近所,第四家は家庭やルーツ,第五家は恋愛や趣味,第六家は仕事や健康,第七家は結婚やパートナー,第八家は変化や死,第九家は学問や旅行,第十家は社会的地位や目標,第十一家は友人や集団,第十二家は潜在意識や隠れた敵などです。占星術では、特定の時点の太陽,月,惑星,黄道十二宮,家の相互の位置関係により、現在や未来の出来事を占います。例えば、太陽が第十家にあるときは、社会的に活躍することや、目標に向かって努力することができるとされます。また、月が第四家にあるときは、家庭や過去に関心が高まることや、感情が不安定になることがあるとされます。