ならず者 : 人類学と切り離せない地政学 | ☆恋する夫婦のROCKn' RIDE!☆

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バカ夫婦のおノロケ經世濟民ブログです♪

 
 
 

エイミーの送別会の二次会で…
 
とんでもないお話になってしまった男、れいです(笑)
 
 
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左は道場長の乗木師範七段…右がエイミー♪
 
 
 
 
「とんでもないお話」とは…
 
前回の記事でも述べました如く…
 

『人類学』を専攻しているエイミーに伝えたかったお話…
 
梅棹忠夫先生の“文明の生態史観”について…
 
オイラの「話せない英語」&ジェスチャーで、以下の内容を…
 
どこまで伝わったのかな?(笑)
 
 
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先ず上記画像の、梅棹先生の論…
 
『西洋&東洋』『ヨーロッパとアジア』なんて漠然たる分類では…
 
人類学を語れない。
 
そこで…
 
『第一地域』と『第二地域』に分けると。
 
どちらが優れている劣っているとゆーお話ではありません。
 
単純に分類すると…
 
こんな。
 
 
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これは17世紀頃の資料ですが…
 
昔も今も、ほぼ同じです。
 
ほぼ常に…
 
Ⅰ~Ⅳの『帝国』が…
 
ユーラシア大陸に存在しておりました。
 
これが、第二地域(皇帝サマ一人が全ての上に君臨する帝国主義)
 
その、東西両端に位置する…
 
日本と西欧が…
 
第一地域(将軍様や国王は居るが、藩主や諸侯に領有を任せる…封建主義)
 
そして…

この、ユーラシア大陸には昔から…
 
“ユーラシア・ステップ”という、細長い地域がありました。
 
 
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短い草が生えている、乾燥地帯…
 
上記、第一地域や第二地域に属さない…
 
遊牧民族が住んでいる地域。
 

ユーラシア・ステップの遊牧民族は、基本的に『生産活動』をしません。
 
農耕をしないので、米や麦も作らない。
 
たんぱく質を…
 
当然、日本のように魚介類からは摂れません。
 
短い草も、人間は食べられません。

たんぱく質…英語でプロテイン…
 
その語源はギリシャ語で「とても大切なもの」…
 
摂取しないと死んでしまいます。
 

では、その大切なたんぱく質を
 
彼らはどのように得たのか?
 
それは…
 
家畜に草を食ませて…
 
その家畜の乳から乳製品を作ったり、肉を食べたり…
 
それらを加工して、周辺の農耕地帯(第二地域)へと売って…
 
穀物を買うと。

ここまでは、まぁ『交易』って事で…
 
いーんですよ。
 

問題は…
 
斯様な牧畜を続けていると、家畜が草を食べ尽くしてしまい…
 
土地が枯れてしまいます。
 
仕方ないので、別の場所へ…
 
牧草を求めて移動するのですが…
 
そこには既に、別の部族の遊牧民が住んでいるので…
 
当然衝突します。
 
その衝突は…
 
ユーラシア・ステップ内だけで…遊牧民族間同士だけで起こるのではありません。
 
それまで交易していた…
 
『第二地域』へも、侵攻をするのです。
 
 
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代表的なのが、皆さまご存知…
 
モンゴルの征服ですが…
 
 
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破壊的な侵略を繰り広げる“ユーラシア・ステップの支配者たち”は…
 
モンゴル以外にも色々と居ました。
 
 
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このように…
 
何時なんどき、地平線の彼方から土煙を上げて…
 
騎馬軍団が襲って来るかもわからない『第二地域』としては…
 
『専制君主制』即ち、帝国主義…
 
皇帝サマの独断専行に、成らざるを得ないのです。
 
例えば、日本の武家のように…
 
お館様と上級家臣が集まり『合議制』…
 
 
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なんてやっている暇は、無い勢いで襲ってきますからね。
 

そんな切迫した経緯を経て…
 
第二地域の各帝国は…
 
帝国主義であり、皇帝サマ絶対の専制君主制なのです。
 

そして、これら第二地域の『帝国』は…
 
そのまま『帝国主義』で、あり続けるという特徴があります。
 
 
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代表的なのが“中華帝国”(図中Ⅰ)…
 
秦の始皇帝から始まり…
 
易姓革命を繰り返して、民族が入れ替わり国名が変わり…
 
先代の皇帝サマを倒した者が、次の皇帝サマになる…
 
その繰り返し。
 
もしも、今の習近平政権の支那共が倒れたとしても…
 
次が民主主義国家になんて、ならんのですよ。
 

ロシア帝国(図中Ⅲ)も同じ…
 
ソ連には“共産党書記長”という皇帝サマが居て…
 
ソ連は崩壊しましたが…
 
普通の民主主義国家には、なりませんでした。
 
代わりに“プーチン”という皇帝サマが…
 
更に力を強めようとしています。
 

イスラム帝国(図中Ⅳ)は?
 
石油関連で、アメリカの軍事力を背景としたグローバリズムにやられて…
 
各国バラバラではありますが…
 
その中でも、トルコ…
 
エルドアン大領領…強気ですね(笑)
 
しかも、トルコ国民からの人気度も高く…
 
専制君主制へと、先祖がえりしています。
 
 
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唯一例外(?)が…
 
ムガール(インド)帝国(図中Ⅱ)。
 
英国の植民地支配に拠る“イギリス領インド帝国”との経緯で…
 
とりあえず議会制民主主義を学んだ、インド側のエリート層に拠り…
 
その後のインド国家ができたので、一応民主主義国ですが…
 
カースト制度は根強く残っていますからね。
 

第二地域の簡単な説明は、以上。
 
 

対する第一地域は?
 
日本と西欧なのです。
 
 
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上記、チラッと述べました如く…
 
『封建主義』でしたから…
 
徳川将軍様(西欧では国王)は確かにトップでしたが…
 
各藩主(諸侯)に各藩(領地)を与え、独自の経済発展を任せておりました。
 

例えば…
 
徳川吉宗という、徳川将軍史上最もおバカな将軍サマが…
 
 
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元禄バブル崩壊後『緊縮財政』を行なったせいで…
 
日本は超デフレに突っ込みまして…
 
国民は貧困化に苦しんだとゆー。
 
今現在の我が国と、全く同じ経緯でデフレ化したと。
 
当たり前でしょ。
 
デフレになるプロセスは、一つしか無いんだから(笑)
 
バブル崩壊の後に、政府(幕府)が緊縮財政をやるとゆーι(`ロ´)ノ
 

そんな、おバカ吉宗時代に、尾張藩主の徳川宗春は…
 
経済という物を、きちんと理解していたのでしょう。
 
財政拡大政策を推し進め…
 
日本全体が貧困化している中…
 
尾張藩だけは、経済発展を遂げたのでありました。
 
 
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因みにその後…
 
「緊縮財政中、尾張藩だけが経済発展しているのがケシカラン!」
 
と、吉宗バカ殿サマに目を付けられ…
 
残念ながら宗春は蟄居させれてしまいました。
 
 
この、徳川宗春の例は…

 

幕府からの『過干渉』だとしましても…


斯様に『封建制』とは…
 
藩主を各藩へ「封じる」制度であり…
 
その領土は藩主の領有なので…
 
当然『義務と権利』という『民主主義』へと繋がる概念となり…
 
領民の為にも、農地に代表される公共インフラを整備し…
 
それなりの福利厚生を整え…
 
経済発展を遂げて…
 
そして…
 
敵国からの侵攻があれば、命がけで戦い領地を護る。
 

江戸時代だけのお話ではありませんよ。
 
封建制が始まった鎌倉幕府から、同じこと。
 
故に我が国は…
 
モンゴルからの二度に渡る“元寇”を…
 
『一所懸命』に、打ち払ったのです。
 
 
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上記図の如く…
 
西欧諸国でも、モンゴルの西進を止めたのは…
 
西欧騎士団の『一所懸命』の戦いでした。
 
 

斯様な『第一地域』の武士・騎士(民衆も含む)に対して…
 
『第二地域』の、4つの帝国はどうだったか?
 
ユーラシア・ステップからの来襲があっても…
 
まともに戦わんのですよ(笑)
 
そりゃそうでしょ。
 
自分の領地ではなくて、何もかもが皇帝サマの所有なのですから…
 
遊牧民が攻めて来ても…「逃げるが勝ち」でした。
 
それで皇帝サマが死んじゃったらそれでまぁいいや~、とか…
 
その混乱に乗じて反乱を起こし、易姓革命
 
自分が次の皇帝サマになるとか。
 

“ ユーラシア・ステップの支配者たち”…確かに強かったかもしれませんが…
 
各帝国側が、弱かっただけじゃね(笑)
 
 
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第一地域(封建制)にお話を戻しますが…
 
上記図の如く、封建制だと…
 
将軍サマや王様の権力は、各藩主・各諸侯へと…
 
『分散』してゆくのです。
 
数は圧倒的に、諸藩・諸侯の方が多いですからね。
 
そのうち、各藩主・各諸侯が力を持ち始め…連合を組みだして…
 
政治形態は『議会制民主主義』へと、変化してゆきました。
 
 
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それが、我が国は明治維新であり…
 
英国ではマグナカルタだったのであります。
 

面白いことに(それが面白くない人たちも居ますが)…
 
最初に英国議会の議員さんになったのは、騎士階級の人々であり…
 
明治議会の“貴族院”の議員は…
 
各藩主のお殿様たちでした。
 

このように『第一地域』たる日本と西欧が…
 
封建制から議会制民主主義へと変化した経緯は、とても似ています。
 
順番はちょっと違いますけどね。

西欧の場合は…
 
英国での第一次産業革命…
 
即ち“蒸気機関”という『汎用技術』の出現に拠り…
 
一気に生産性が上がり、資本家たちが力をつけてきて…
 
それから『議会制民主主義』へと移行しました。
 
一方、日本の場合…
 
“明治維新”という政治的変革を経てから…
 
明治産業革命で、一気に工業化が進んだと…
 
順序が違うだけで、根っこと果実は同じです。
 
 
 
さて…
 
「たんぱく質を何で摂るか」のお話に戻りますが…
 
牧畜・遊牧をしていたのは…
 
ユーラシア・ステップの遊牧民だけでは、必ずしもありません。
 
第二地域の各帝国さんだって…
 
第一地域の西欧諸国だって…
 
牧畜・遊牧をしておりました。
 
そうなると…
 
一頭一頭の、例えば羊さんは『財産』です。
 
群から外れて迷子にさせたり、盗まれる訳にはいきませんので…
 
人間の、命令通りに動かさねばなりません。牧羊犬を使ってでも。
 
 
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それはまぁ、当然なのですが…
 
この…「人間の下に羊を置く」という思考回路が…
 
「人間の下に人間を置く」という…
 
『奴隷制度』へと繋がった…
 
とは考えられませんか?
 
 
「極論を言うな」と、仰るかもしれませんが…
 
スペインが南米を征服した時に…
 
「先住民の人々を、人間として扱うか否か?」
 
との議論が、真面目に行なわれて…
 
ローマ法王へまで、お伺いが行った…
 
との実例を、どうお考えでしょうか?
 
 
逆に、日本は周りが海…
 
たんぱく質を魚介類から摂ることができました。
 
当たり前ですが…
 
お魚さんに命令して、意のままに動かす事などできません。
 
お魚を獲って、貝を拾って…
 
正に…「そこにある物を頂く」という、食生活。
 
現在も『定置網漁』として、引き継がれています。
 
 
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まぁ実際には『底引き網漁』に対する規制が弱いので…
 
そっちも行なわれているのは認めますが。
 
何れに致しましても…
 
「お魚や貝に『命令』はできない、意のままにすることできない」との…
 
太古からの思考回路に拠り…
 
「人間の下に人間を置く」などという発想自体が無く
 
日本には『奴隷文化』が根付かなかったのです。
 
支那大陸から『制度』として入ってきたことはありましたが…
 
直ぐに廃れてしまいました。
 

皆さん…
 
仮に皆さんのお家がお金持ちで…
 
「メイドを雇います!(『メイド』とは基本的に住み込みです)」
 
なんてな事になったら、すんなりと受け入れられますか?
 
「奴隷と、英国発祥の『メイド』とは違う」
 
とのご意見もありますが…
 
「下に置いて管理してこき使う」という意味では、同じでしょ。
 
賃金の有無の違いはありますが、超低賃金…
 
シンガポールのフィリピン人メイドさんの月給は…
 
日本円にして、たったの3万円だそうです。
 

そのフィリピン籍の人材派遣会社“マグサイサイグローバルサービス”と提携し…
 
我が国へ『メイド文化』を根付かせようと企んでいるのが…
 
日本の大手人材派遣会社“パソナ”取締役会長で…
 
政府の諮問機関たる“未来投資会議”の…
 
竹中平蔵です。
 
 
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“未来投資会議”なんて言ったところで、実態は…
 
「未来永劫、投資はしない…できなくさせて衰退国家化」会議…
 
ですけどね(笑)
 
って、笑うところではなくて…
 
何れに致しましても、我が国への『メイド文化』圧し付けは…
 
失敗に終わるでしょうね。
 
「人間を下に置いて管理して使う」という発想が…
 
そもそも我が国には、無いのですから。
 

とまぁ、そんなところまでをお話して時間切れ…
 
送別会の二次会は、お開きでした。
 

上記を全部、英語で伝えた訳ではありませんよ(笑)
 
身振り手振りを交えての説明…
 
エイミーには、半分くらい伝われば…
 
上出来かな?(笑)
 
 
またも文字数制限がビンゴな故、今回はここまで。
 
 
最後までお付き合い下さいまして…
 
ありがとうございました<(_ _)>
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
【Eagles - Desperado】
Written by Don Henley, Glenn Frey
 
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