今年の春くらいでしょうか、
DUCATI市川で購入した1199 Panigale S。

ありがたいことに仕事が好調で
忙しくて全然乗ってませんでした。

DUCATI市川/松戸主宰のTC1000走行会に参加しました。
慣らしを兼ねて走らせたわけですが、
高回転まで回さず、トラコン最大で、
恐る恐る、そうっと走りました。

この頃は、BabyFaceのバックステップだけの仕様。
ノーマルカウルに、SBKワークスカラーの
デカールキットを貼付けました。

一度レプリカに乗ってみたかったのです。
雰囲気を味わえて、楽しかったです。



J・TRIPのスタンドは本当に使い勝手がよくて便利ですね。
これのおかげで、整備が出来て、
GET HOTのタイヤウォーマーを巻く事が出来ています。

いつものPANOLINを入れ、即レーサー化。



レースカウルを取り寄せたり、
テルミのフルエキを購入したり。

とにかく最低限の装備だけでレーサー化します。
予算に限りはあるし、まずはノーマルを知らなければ。

その間、阪急メンズで行われたトークショーに、
DUCATIアンバサダーとして行って参りました。




D;REXでレーサー化が完了。
海外製の激安カウルを購入していたのですが、
これが曲者。

D;REX豊田さんをもってしても、
付け方が分からない(笑)
メーカーに問い合わせても、説明書がないんです。
付け方を聞いても、
「付けたお客さんに聞いてみるね!」とのこと。

渋々付けてもらえたのですが、工賃が頭痛いです…。
カウルは日本製がイチバンです。

僕はマジカルレーシングのファンですが、
残念ながらラインナップにないので、
いま製作中と聞いているディライト製のカウルに期待です。

スケジュールを無理矢理作って、
筑波での練習を一年ぶりに再開しました。

これまた久しぶりに、
クシタニライディングミーティングに参加。

MotoTVロゴを入れた、
新しいツナギが完成していました。

以前のツナギは三年前に作りました。
何度も転び、自慢のクシタニパールホワイトも
傷と汚れですっかり退色してしまい、
とても撮影に耐えられる状態ではなかったので、
大奮発して新調しました。

何度も怪我から救ってくれた大事な衣装なので、
安いものです。

バイク遊びで、安物買いの銭失いをしたのは、
このカウルだけかもしれません(笑)

レースに出られるという機能は果たしたので、
いいすぎ?




そんなこんなしてるうち、
練習二週間であっという間にレース本番を迎えました。

筑波ツーリストトロフィーのバトルオブザツイン、
水冷クラスにエントリーしました。
二回目です。

前回は、僕の整備不良で予選中にシフトロッド脱落。
決勝中にマシントラブルでリタイヤ。
そもそも転倒明けでタイムがひどくて嘆願書での出走。

汚名返上、名誉挽回、自分への再チャレンジ。

D;REX Racing Team Triumphの嶋川直宏選手に
RC8Rを貸していた時に彼が買っていた
DUNLOPスリックが余っていたので、それを譲り受けました。
それで、溝付きと混乱するのも怖かったので、
今回はスリックで通そうと決めました。

スリックを履いた事がなかったので、
タイムより勉強が目的でした。


レース前日にようやくベストを更新でき、迎えた予選。
危なげなくベストと同タイムで周回。

いい流れを欲張って転んでも勿体ないと思い、
気持ちが弱かった事もあり、そこで止めました。

27台中、23位。
もう6台先からは1秒台というハイレベルな組み。

卒業タイムが1'03に設定されている、
NB(ノーマルビッグバイク)クラスの方が
僕には向いているのですが、
せっかくツインに乗っているのだから
レベルなんて関係ないと決めて、
BOTTにエントリーしたのです。

イベントレースはお祭りです。
大人たちの運動会です。
普段の練習の成果を発揮する発表会です。

そして決勝。
ドラッグも一回だけかじったおかげか、
スタートが得意なので、数台パス。

1コーナーになだれ込み、
全員が充分なスペースを残して紳士的に走って行きます。

徐々に渋滞が一列になり、
散け始めました。

前のバイクについていけなくなりました。
僕より3秒速い感覚。

スタートで抜いたバイクはどれも、
僕よりも2秒くらい速い。

抜かれるだろうけど、
抜かれたら引っ張ってもらおう、
それまでは一生懸命走ろう、と頑張りました。



ところが、完全に頑張り間違えてました。

練習でベストを更新する時は、
力が抜けていて、リラックスして滑らかに走れている時です。

スタートから集団で走っている時に、ブレーキで頑張り、
前がいなくなってもそのクセが抜けず…。

頑張ってるつもりが、ただバイクを無駄に止めているだけで、
ベストから0.3も遅いタイムでした。

すっごく頑張って走って、
タイムも出てるだろうと思っていたのですが、
完全に的外れ。

1台抜かれ、また1台。
引っ張ってもらって、着いて行って、
タイムを稼ごうと決めていたのに、
ブレーキかけすぎ、減速し過ぎ。

くっついて行けたコーナーは苦手なところでしたので、
走り方を見せて頂けたのは、とても参考になりました。

あんなに奥でシフトダウンするんだ。
あんなに奥まで行ってるのにまだバイクが起きてるんだ。


最終的には19位でフィニッシュしました。

ニューマシンに乗って数回で、
転ばずにベストを更新して完走出来たのはいいのですが、
レースを通じてクリアしようと決めたタイムから程遠い結果で、
非常に悔いが残ります。


次は、来年の三月。
先頭集団とは言わないまでも、
せめて真ん中で競り合いが出来るようになりたいです。

そうすると筑波TT卒業タイムで、
他のクラスに出られなくなるのは寂しいので、
ダブルエントリー?


バイクに慣れるには、レースで走るのが一番と、
一気に駒を進めた甲斐はありました。

Panigaleのことがだいぶ分かりました。
個人的に相性が良いようで、とても気に入りました。

格好だけで買ったんですね(笑)


かっこいい、速い、乗っていて楽しい。
三拍子揃いました。

ただ、
ドッカン加速でフロントが浮いてしまうのがこわくて、
バタバタしていてもなんとか時間を作って、
JAMでRAPiDBIKE RACINGをつけてもらえたのが
特に大きな救いとなりました。

ピークパワーは20馬力増しましたが、
この方が明らかに乗りやすいのです。

2stのようなパワーカーブを出来るだけ、
穏やかな山に調律してもらいました。

スプロケをトヨさんオススメの丁数に変えたのも大きいです。


乗りやすいバイクが、速いバイクだと思います。
速いとピーキーそうと、上級者向けと思いがちでしたが、
以前試乗した全日本ST600車両は、
ノーマルの新車よりも遥かに乗りやすかったです。


というわけで、
久しぶりのビッグバイクでのレースが終わりましたが、
次はテイストオブツクバです。

実はTOTのために、慌ててBOTTにエントリーしたのです。


サーキットは、最高に楽しい遊びですが、
とてもお金がかかります。

今回はマシン代を除けば、
パーツ代が、中古もあって、
40万円くらい。

エントリーフィーと練習走行券代、
ガソリン代、高速代、雑費で、
10万円強でしょうか。

タイヤは3セットで、
20万円弱。


このために、一年間、一生懸命働いてきました。
来年はもっとぶっ込みます。


そもそもは、峠で転んで、
一生治らないつまらない怪我を負って、
街乗りでの前傾姿勢が無理になって、
きちんとうまくなりたくて避難したサーキット。

今では、生き甲斐となっています。
本当に楽しいです。


僕はお酒は飲みません。
遊びに行くこともあんまりありません。
他の趣味は、映画鑑賞、読書、散歩くらいでしょうか。

仕事が遊びなので、出来ているのかもしれませんが、
なるべく節制しているつもりです。

洋服は、衣装か、ファーストファッションばかりです。


ただし、最大限の快楽を得るための必要経費として、
本当に僅かな額だと感じています。


現実的な生っぽい話はこれくらいにして、
次はTOTです。

某クラスで、チャンピオンマシンを借りて
参戦する事になり、負けられません。

そのための練習と思って、
遠慮なしでお財布を開放しました。
ちょっと火を吹きましたよね。


その甲斐あって、びびりで、
気合いも根性も足りない甘ちゃんの僕ですが、
引き出しを増やし、芸の肥やしを得て、
少し自信もついて、いま最高に楽しいです。
人生に乗れている感があります。



「この仕事は明日やろう…」
ではなく、
「明日サーキットに行ける様にいま片付けよう!」
の精神を得ました。



憧れのひとがいて、なりたい自分があって、
そこに近付くために選んだサーキットという場所が、
僕は大好きです。



今日、俳優の岩城滉一さんとお会いして、
インタビューさせて頂きました。

「バイクに乗らないひとに、
バイクの良さを教えるのは難しいよね。
だって乗らないんだもの、
なんで乗らないんだろうね。
俺はすべてバイクからだよ。」




写真:オレンジワークス、VIRGIN DUCATI、MOTO Addicts、k26

=REI=