数年を共にした愛車との別れ、
先に進むときが来ました。
ツーリングで、日常の移動で、
23区から、首都高から東名や中央道を駆け抜けて、
あちこちへ、文字通り飛び回った。
BMW K1200R、ありがとう。
サーキットで修行に向いたマシンに乗り換える事に。
僕のバイクライフはまだまだこれからです。
世界一のレーシングスーツメーカーのKUSHITANIで、
ツナギを初めて着たとき、
新しい遊びの匂いに胸が躍った。
僕が前から着ていた、
オートクチュールのレザーブルゾンよりも
よく伸びて、そして意外に気楽な着心地で目鱗事件だった。
KUSHITANIのFUNGというモデルのツナギをお借りする事が多かった。
思いの外、
いつも乗るマシンとよくコーディネートされていた。
こちらはKTM SMR、オールマイティーで、
そして僕に二気筒の面白さを教えてくれたマシンだった。
Araiの高橋裕紀レプリカのヘルメットをお借りしたときも、
KTM RC8Rと最高の相性をみせていた。
RC8Rは、僕の膝を地面に擦った。
モーターサイクル遊びの新しい世界を知った瞬間だった。
ツナギから入り、
他のウェアにも興味が沸いた。
すべてはワケアリだった。
モーターサイクルに纏わるすべてのモノに、
機能が物語る、確固たるものがあった。
知れば知るほどに引き返せない、より引き込まれる、
僕を変える、あるいは僕を新たに定義する、
そういう引力を感じた。
漠然と想像していたことが少しずつ解明されていく快感。
この手の速いマシンに惹かれるようになった。
レーサーには興味がなかった、
あちらの畑だと思っていた。
人は変われば、僕の好みも変わる。
速さのみを追求し、日常性を排他した生まれ、
だけども、別の美しさがあることを知る。
芸術というとなんだか歯痒い。
アート、と呼べば、ちょっと中和される。
10年前の、高校生のときの唯一残る写真がこちら。
ちょうどモデルを始めた頃のように思う。
バイクに乗り始めたのもその頃だった。
10年が僕にもたらした進化。
それがこちら。
驚くべき事です。
10年もバイクに乗ってると、
手足からタイヤが生えてくるんです。
僕もようやくこの領域まで来ました。
来年、2012年シーズンの僕のモーターサイクルライフは、
サーキットが主になります。
限られた時間とおこずかいの中で、
徐々に徐々に準備を進めています。
10年で人として退化しつつあるのかもしれません。
髪のみぞ知るといったところでしょうか。
まだありますけどね。
というわけで、生きてるって楽しいというお話でした(笑)
=REI=