昨日、家族会のIさんが家に来てくださいました。
ご主人が倒れて16年、当時ご主人は44歳で下のお子さんは小学生「毎日、遅く病院から帰ってくる私を、当時飼っていた犬と待っていて・・・。家のローンもあったし、保険もおりなかったし、だいたいいろいろなことを抱えて、本当に手続きをするのは大変よね。保険会社の人が来て「奥さん、大変でしょうから、うちで働きませんかって?」って、言われたのよ。バカヤロウでしょう。
その当時は、「高次脳機能障がい」なんて、何って感じで、幸いH先生が主治医だったので(今の主人の先生です)すぐ「高次脳機能障がい」だねって言ってくださって、今は、一般向けの分かりやす本もたくさん出ているけど、当時は値段の高い、専門書しかなくてね・・・。」と、お子さんは今、人の痛みのわかる大人に育っていらっしゃるそうです。
今は、家族会の代表をしながら、ご主人と同じような方を預かるデイケアとヘルパーの派遣事業所をしてらっしゃいます。
「私の目指していた仕事とは、ずいぶんと違うことだけど、きっとこれが私に与えられた人生だと思う。主人が病気になったお陰で、いまこうやっていい人生を送らさせていただいてると思うわ。」
トンネルを抜けた方の言葉は重みがあって、すごいと思いました。
ディから帰ってきた主人にも会ってくださって「大丈夫、まだまだ良くなるわよ。私思うのだけど、最初は斜めに回復していくけど、ある程度のところにくると、行ったりきたりしながらずっと平行線で、もう無理なのかな?って思ったときに階段を上がるように一段よくなって・・・。だから大丈夫よ。
これから楽しみだわ。そのうち、発信する立場になったらいいわよ。みんな情報を求めているから。
記録とかまめにつけておいてね。」
また、いい出会いがあって、元気をいただきました。主人も「いいこと言う。」って、言ってました。

今日は、二ヶ月ぶりに「武蔵野日赤病院」の合唱の練習に参加しました。
行く前にも、色々あって、京王線が人身事故だったりと、もうすっかり気持ちが萎えてしまって
「途中で帰ろうか。」って、言ったのですが「遅れてもいいから、行こうよ。遅れるって電話してよ。」と、主人。
でも、二ヶ月ぶりに皆さんに会えて、私も気分転換になりました。
12月11日に、病院でクリスマスコンサートがあり、それに参加することになりました。
なんと、男性陣はタキシードだそうで(よかった。引越しの時にちょっとで捨てるところでした)
倒れてから初めて、スーツに袖を通す事になりそうです。