こんにちは!たっくです!

 

本日は、「住宅改修時は、改修場所を施工する前に、クライアントの悩みの本質を理解しよう!」について、これまでの経験を踏まえて記事にしてみました。

 

この考えは、とある利用者様(両足が動かず車椅子生活の方)からの相談があり、

改めて大切な考えだなと思ったため、今回記事にしました。

 

今回の記事が、住宅改修に関わる医療従事者や、住宅改修を検討されている方に届くと嬉しいです!

 

目次:

・なぜそう思ったか?

・本質の悩みを理解する

・住宅改修場面では

・まとめ

 

 

  なぜそう思ったか?

 

「住宅改修時は、改修場所を施工する前に、クライアントの悩みの本質を理解しよう!」

と、なぜ思ったのか?

 

この考えは、とある利用者様の悩みを解決した際に思ったのです。

 

 

その利用者様は、施設で生活されていました。施設生活なので、移動時にはベッドから靴を履く必要があるのですが、「トイレに行くために靴を履く必要があるけど、履く動作に時間がかかる…」との悩みをお聞きしました。

 

そこで私は、靴を履く動作を確認しましたが、今よりも早く履く方法を思い出せませんでした。その利用者様は、両足に力が入らないため、うまく靴を履けないのです。そのため、トイレに行くまで10分もかかり、尿が漏れてしまうことがあるとおっしゃっていました。

 

そこで別の方法はないかと視点を変え、今度はトイレに行くまでの全ての工程を確認してみました。すると、ベッドから起き上がる動作に時間がかかる、ベットから車椅子へ乗り換える際に恐怖心がある車椅子からトイレへの乗り移りに時間がかかることがわかったのです。

 

 

そこで私は、起き上がり方法の指導、福祉用具を用いた乗り移り方法を指導しました。

 

結果、5分ほどでトイレに行くことができるようになりました。利用者様からは「この方法を教えてもらったことで革命が起きました!トイレに行くことが本当に楽になりました!」と、ご感想をいただきました。

 

 

では、なぜ靴の脱着動作が解決したわけではないのに、利用者様の満足度は向上したのでしょうか?

 

 

  悩みの本質を理解する

 

今回は、「靴の脱着に時間がかかる」という利用者様の訴えをお聞きしましたが、それだけではなく、その目的の動作の全ての工程を確認することで、時間を短縮することができました。

 

 

ここで大切なポイントは、利用者様の悩みの本質はどこかということです。

 

 

利用者様の悩みは、「靴を早く履けるようになりたい」です。ただし、靴を履く動作のみを考えていると、その動作ばかりに着目してしまいます。そこで利用者様の悩みの本質はどこかを考え直すことにしました。その悩みとは、「トイレに早く行けるようになりたいこと」です。そこまで考えがたどり着くと、他にも時間を遅らせる原因があるのではないか?という考えになります。

 

そこで、トイレへ行くまでの動作全体を確認すると、他の原因があることがわかりました。

その原因を解決することで、結果的にトイレへ行く時間を短縮することができたため、利用者様の満足度が向上したのだと考えます。

 

 

  住宅改修場面では

 

この考えは、住宅を改修する場面でも役に立つと考えています。

 

 

例えば、「廊下の壁全体に手すりを取り付けたい」といった希望がある方がいるとします。廊下全体に手すりを取り付けるとすると、長い手すりが必要となり、その分材料費や施工費用がかかってしまいます。

 

そこで考えることは、「どんな場面でその廊下の手すりを使用するのか」です。

 

そもそも、その廊下を歩く時って、どんな時か、どこに向かうために使用するのかなどを考えてみましょう。

 

考えた結果、例えば台所に行くために通ることが目的だったとしたら、他に台所へ行くルートはないか、そのルートには手すり代わりに持つところがあり、そのルートだと安全に移動できないか、結果廊下に手すりを取り付けなくても住むのではないかと考えることができるパターンもあるかもしれません。

 

 

他には、「一人で安全に外へ出るために、玄関外に手すりを取り付けたい」という希望があったとします。

 

そこで考えることは、「一人で安全にどこまで移動したいか」です。

 

希望者の本質を深掘りすると、「新聞を取りに行くためにポストまで歩きたい」と話されます。であれば、玄関前からポストまで安全に移動できるように、手すりを取り付ける必要があるのです。

 

 

さらに他には、「トイレを安全にできるようになりたい」と希望があったとします。

 

そこで考えることは、「希望者様がトイレのどの場面が安全じゃないのか」を考える必要があります。

 

例えば、便器に座り続けることが不安な方であれば、便器に座ったまま両肘を乗せることができる肘おきを設置し、体を安定させる方法があります。他に、ズボンの上げ下ろし動作に不安があると話される方であれば、トイレの横の壁に縦手すりを設置し、手すりを持ちながらズボンを操作することで立位姿勢を安全に保つことができます。

 

 

これらのように、希望者様の希望の場所のみを改修するのではなく、「希望者様がどのような目的で改修をしたいのか」を、深掘りしていく必要があると考えています!

 

クライアントの悩みの本質を理解して改修することで、本当の悩みが解決し、満足度の向上にもつながるのではないかと考えます!

 

 

  まとめ

 

本日の記事で伝えたいことは、

クラアインとの悩みを聞いた時は悩みの本質を理解した上で解決策を検討すべし!

 

今回の記事の内容は、私の一個人的な意見として捉えていただけると幸いです!  ただ、人の本質を見抜くことは、なかなか難しいです…

そのためには、まず人に信頼される必要があると考えます!

 

たっくもこれから、人に信頼され、満足度高く対応できるような人間になることを目指して頑張ります!!

 

 

今回もありがとうございました!!