「高重心のほうが動きやすい」「日本人は低重心」「海外選手は高重心」
スポーツやトレーニングの現場で、こんな言葉を耳にしたことはありませんか?
しかし実は、「高重心」「低重心」という表現は非常に抽象的で、正確な身体操作を理解する上ではやや誤解を招きやすい言葉です。
✅ 重心は常に“股関節”にある
人間の動作において、正しい重心の位置は常に股関節にあります。
これは立っていても、しゃがんでいても、ジャンプしても同じ。
「高い股関節重心」か「低い股関節重心」か──という“高さ”の違いがあるだけで、重心そのものが胸や背中、膝に移動するわけではありません。
✅ 重心=“1点”ではなく、“三角構造”でとらえる
正確には、重心は「両股関節と仙骨を結んだ三角形の中心」に存在すると考えられます。
この三角形の中に常に重心を収めることで、効率の良い姿勢や動作が生まれます。
Regulusでは、これを【股関節で捉える】と表現しています。
仙骨を立てるという表現を使われている方も多いですが、多くの方にとって仙骨の感覚は非常に難しいです。
そのため実践的な指導やセルフ意識としては、「股関節重心」という言葉を使うほうが伝わりやすく、正確な体の使い方を促すことができます。
✅ 「高重心 vs 低重心」という表現の落とし穴
「海外選手は高重心」「日本人は低重心」と言われることがありますが、
この違いは重心の“高さ”ではなく、“どこを支点に動いているか”の違いです。
多くの日本人:膝を支点に動く=膝重心になりやすい
海外のアスリート:股関節を支点に動く=股関節重心
つまり、海外選手の「高重心」というのは、胸や上体に重心があるという意味ではなく、股関節に重心を置きつつ、体全体の使い方が高い位置で機能しているということです。
✅ なぜ「股関節重心」が重要なのか?
股関節に重心があることで、
✔ 力の伝達効率が高まり、プレースピードも速くなる
✔ 姿勢が崩れにくい
✔ 脚・膝・足首に無駄な負担がかかりにくくなる
逆に膝を重心の支点にすると、関節に過剰な負担がかかり、
膝痛・捻挫・腰痛・姿勢の崩れなどにつながるリスクが高まります。
重心は「股関節にある」のが基本。
高い・低いは“位置”ではなく“使い方”
重心は、「両股関節と仙骨の三角形」で構成される
日本人は膝重心になりやすく、股関節重心の動きができていない人が多い
正しい姿勢やパフォーマンスには、股関節重心を習得することが鍵

以下、写真の解説も一緒に…
【ジョギング姿勢に表れる「立ち姿勢」の質】
立ち方が変われば、無意識の走りも変わる
ジョギングフォームに、立ち姿勢の“質”がそのまま表れている
そんな視点で比べた2枚の写真をご紹介します。
今回は、サッカー日本代表とレアル・マドリードのジョギングシーンを比較。
一見ただのランニング風景ですが、実は身体の使い方の本質的な違いが見えてくるのです。
■ 違いは「意識」ではなく「無意識」に出る
この走り方の違いは、「意識してフォームを整えている」からではありません。
実は、立ち方や歩き方といった日常動作の癖が、無意識のジョギング姿勢にそのまま出ているのです。
つまり、「どう立っているか」が「どう走るか」に直結しているということ。
■ ポイントは「重心」と「腸腰筋」
日本代表選手の特徴:肩が上がり、上半身が直立気味。重心がやや上へ抜けている。
レアルの選手の特徴:肩が自然に下がり、体幹ごと前傾。重心は股関節にしっかり乗っている。
この違いを生む鍵は、股関節で重心を捉えているかどうか、そして腸腰筋が活性化しているかどうかです。
腸腰筋が正しく使えていれば、体は無駄な力を使わず、自然な前傾とバランスが生まれます。
一方、腸腰筋が使えず、膝に頼ると、無意識に「膝重心」や「上体直立」に陥り、肩の位置も高くなります。
■ Regulusが「立ち姿勢の写真」にこだわる理由
Regulusでは、立ち姿勢の比較写真をとても大切にしています。
なぜなら、立ち姿勢には、動きのすべてが詰まっているからです。
走る姿も、歩く姿も、座る姿も──
すべての動作は、「どう立っているか」を土台にしています。
今回の写真ではあえて詳しく触れていませんが、以下のような違いも立ち姿勢の延長として明確に表れています:
O脚や膝の開き具合
ふくらはぎの位置と力の入り方
■ 「走り方」は「立ち方の結果」
結論として言えるのは、走り方は、立ち方の結果でしかないということ。
フォーム改善の前に、まず「立ち方」を見直す。
重心を股関節で受け止め、腸腰筋を使える状態にする。
そうすれば、無意識の姿勢や動作そのものが自然と変わっていきます。
だからRegulusでは、「立つこと」を最初に教え、「立ち姿勢の質」を土台にすべての動きを整えていくのです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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