ビリーズブートキャンプという名称を目にしたり聞いたりしたことはありますか。
いまネットで非常に話題になっているようです。
たとえば今日現在Googleのニュース検索に’ビリー’’ブートキャンプ’と入力すると過去一ヶ月に41件もの情報が該当します。それらのどれもがビリーブートキャンプというダイエットエクササイズに関するものです。
ここですこしビリーズブートキャンプについて知らないかたのためにそれが何か説明しましょう。これは早い話が、エアロビクスのDVDです。ビリーという指導者が画面に出て来て音が流れる。そして音楽が流れてきてビリーの動きあわせて動くと相当な運動になるというものです。エアロビクスは昔から存在していましたし、べつに何も新奇なことはありません。エアロビクスと聞けば、あぁあれか、と思われるかたもおおいでしょう。
私がタイトルに、インチキ、大嘘と掲げたのは、べつに私がこれを買ってやせなかったとか、金を返せとか、そういうことを言っているのではありません。
じつは調べてみるとビリーズブートキャンプの販売戦略にはとんでもないおかしなからくりが仕組まれているように思われ、それがインチキ、大嘘と呼ぶに値するものに思われるのです。
どういうことでしょうか。一番重要なのは、アメリカではビリーズブートキャンプなんか話題でもなんでもないということです。たとえばGoogleの英語版のニュース検索で先ほどの日本語版の時と同じように、’Billy’’Boot Camp’で検索をかけます。すると48件の記事か過去一ヶ月間に該当します。「そらみろ、やっぱり日本と同じくらい話題になっているじゃないか」と思われるかもしれませんが、これはそうでもないのです。実際に記事を読んでみると、日本版の検索の際にその全てが本当にビリーズブートキャンプという商品に関連するニュースであったのに対して、英語版の検索でビリーズブートキャンプに関連する記事はたったの三件です。というのも日本ではブートキャンプというのは珍しい言葉かもしれませんが、英語では普通に「初年兵トレーニング」、あるいは「新入りに対するトレーニング」という意味で使われていることで、またビリーという名前もどこでも聞くような名前です。ですから、ビリーという言葉とブートキャンプという言葉に反応する全く関連のないニュースが、日本ではなくても英語版ではたくさんあるのは不思議でもなんでもないのです。ここでまずわかるのが、全米で話題になっているというのは嘘ということです。
それでも、確かに三件のニュースはありました。それでもって話題になっているのは嘘というのは言い過ぎなんじゃないか、と思われる方はその通りです。確かに三件というのは、少ないながらも話題の存在を示すようにも思われます。ところが、この三件をみてみると、嘘と言い切れてしまうことが分かるのです。なぜか、まず、三件の記事のうち二件が、日本向けの記事だということです。The Japan TimesとMainichi Daily Newsがそれぞれ一件ずつ記事を書いているのですが、どちらも日本の会社であって、記事も英語ですが、日本で起きた事象を説明しています。つまり、英語の記事だからといって全米で話題になっているという根拠にはならないのです。最後の一件は海外に由来するものであり、Timesという有名な雑誌タイムズのインターネット版が配信しているものです。これが唯一の記事なのでリンクを貼っておきましょう。
英語のニュースで唯一ビリーズブートキャンプに言及しているTimesの記事
ここまできても、「ほらみろ、一応有名な雑誌が、一件ではあるけど言及しているではないか」という方もいるでしょう。良くぞ言ってくださいました。ここがポイントなのです。そのTimesの記事は実は直接ビリーズブートキャンプに関連するものではなく、任天堂が出しているWiiというゲーム機に関するもので、そのなかでビリーズブートキャンプに言及しているに過ぎないのです。どのように言及しているかというと次のようなものです。
引用開始
Analysts in Japan are particularly excited by the prospects of Wii Fit because of recent sales of an exercise DVD series called Billy’s Boot Camp. The series recently sold its millionth copy in Japan in a marketing success that has baffled the traditional sports goods industry and revealed a surprise appetite for fitness instruction in front of a screen.
引用終り
翻訳
日本の専門家はWiiで販売予定のフィットネスソフトにかんして、最近のビリーズブートキャンプと呼ばれるエクササイズDVDの売れ行きを根拠に期待できると考えている。日本においてマーケッティングの成功の下に何百万と売ったこのビリーシリーズは伝統的なスポーツ用品業界を脅かし、日本人がテレビ画面の前で運動するということに対して需要をもっていることを明らかにしたからである。
どうですか。唯一の記事ですら、日本の話題の引用なのです。これはおかしいですよね。つまり、全米で話題といっていながら、ビリーズブートキャンプに言及している記事など実質ゼロだということになります。5件や6件ニュースがあって全米話題沸騰などを謳うのならちょっと嘘、というぐらいでしょうが、ゼロで話題だというのは大嘘といっていいんじゃないでしょうか。それが私が大嘘だといった理由です。
それではインチキの部分はどこにあるのでしょうか。それは、なぜビリーズブートキャンプというアメリカでは話題にすらなっていないものが日本でこれだけ話題になっているのか、ということにあります。
日本のニュース検索で引っかかった会社のうちいくつかを紹介しましょう。
中日スポーツ
東京中日スポーツ
デイリースポーツ
日刊スポーツ
フジサンケイ ビジネスアイ
朝日新聞
などの名前が見られます。ビリーズブートキャンプが話題になってビリーは有名人なのですから記事になってもおかしくないとはいえるでしょう。しかし、そもそも全米で話題になっていないものがなぜ日本で急に話題になるのでしょうか。言い換えると、もともと米国で話題になっているのでしたら、その背景や内容を紹介するのは報道と言えるでしょう、しかし話題にもなっていないものをいきなり取り上げる必然性はまったく感じられません。そもそもビリーを話題にしているのはマスコミなのですから、ビリーというのはマスコミが作り上げた虚像であるともいえるでしょう。
私がインチキというのは、報道のふりをしながら実は宣伝を行っているというところが消費者を不当に誘導するものであると思うからです。とくに驚くべきことは、スポーツ新聞ならいざ知らず、朝日新聞までもが広告と銘を打たずにビリーズブートキャンプを紹介する記事を書いていることです。
ここまで記事を読んでくださった皆さんなら同意してくださるでしょうが、朝日新聞が報道としてすべきことはむしろビリーズブートキャンプが日本のマスコミによって祭り上げられたことを暴くことにあるべきでしょう。ところが朝日新聞は報道の責務を捨ててかつその装いをもって宣伝を行っているのです。
決定的なのが以下の記事です。
9月20日、ビリーの動静を伝える朝日新聞の記事
ご覧ください。一見すると分かりませんが、なんと下のほうに関連情報と称して<ショッピング>ビリーズブートキャンプとあるではないですか。そこをクリックすると、なんとAsahi.com ショッピングという朝日新聞が運営する通信販売サイトに誘導されるのです。これはおかしい。これは新聞がするべきことではありません。報道の装いを取りながら、商品をうる。これはおかしい。むしろこれを暴いている私の方が報道です。こんな馬鹿な話しがあるでしょうか。これを私はインチキと言っているのです。
まとめましょう。私がこのビリー騒ぎについてインチキだといっているのは次の三点です。
1.報道各社はビリーを取り上げていながらビリーが日本のみにでマスコミ主導で作られた虚像であることを指摘しない。そんな記事は報道としてインチキである。
2.報道しないだけならまだしも、ビリーの紹介記事を報道の装いをもって書き、同時に販売を行っている。これは報道と思い込んで読んでいる読者に対する背信行為でありインチキである。
3.以上の状況をかんがみると、そもそもビリーのニュースそのものが広告代理店が仕掛けたいわばマスコミ制のニュースである疑いが高い。このような話題をもって読者を誘導し、購買に走らせるのは不当でありインチキである。
上記の1、と2については既に述べましたので最後に3について書きたいと思います。私の推測では、今回のビリー騒ぎは間違いなく大手の広告代理店が仕掛けたものです。以下のような意図をもってやっているとみて間違いありません。少なくとも3つの意図をもって今回の騒ぎは仕掛けられています。
1.ビリーという男をマスコミ側から盛り上げて有名人にしてしまうという販売手法の導入、およびその効果の実験。
2.マスコミの報道を装った記事から通信販売に誘導して商品販売に結びつけるという、読者を欺いて金を儲ける手法の導入、およびその実験。
3.日本においてテレビの前で運動させるという商品の形態の需要調査。
以上のなかで私が特に問題にしたいのは、2です。宣伝を宣伝と言わずに記事として読ませて売ろうとするのはひどい話しです。これはサギまがいといってもよいものでしょう。このようなおかしなことが起きているのに、本来それを指摘するべき新聞社までもが同じようなサギまがいの販売戦術に加わっているのは非常に嘆かわしいことです。
私の一貫した主張ですが、インターネットの宣伝にはモラルが欠けています。宣伝は宣伝をきっちりと明記するべきです。むかしから悪貨は良貨を駆逐するといいます。得てして金儲けにかられてめちゃくちゃをする人間の前に良識ある人間は去っていってしまうものなのです。今回のビリー騒ぎのように、報道が報道として機能していないだけでなく、むしろ向こう側の共犯に回ってしまっている状況は恐るべきことです。状況を認識し、問題認識をもっていくことが緊急に必要だと思います。
いまネットで非常に話題になっているようです。
たとえば今日現在Googleのニュース検索に’ビリー’’ブートキャンプ’と入力すると過去一ヶ月に41件もの情報が該当します。それらのどれもがビリーブートキャンプというダイエットエクササイズに関するものです。
ここですこしビリーズブートキャンプについて知らないかたのためにそれが何か説明しましょう。これは早い話が、エアロビクスのDVDです。ビリーという指導者が画面に出て来て音が流れる。そして音楽が流れてきてビリーの動きあわせて動くと相当な運動になるというものです。エアロビクスは昔から存在していましたし、べつに何も新奇なことはありません。エアロビクスと聞けば、あぁあれか、と思われるかたもおおいでしょう。
私がタイトルに、インチキ、大嘘と掲げたのは、べつに私がこれを買ってやせなかったとか、金を返せとか、そういうことを言っているのではありません。
じつは調べてみるとビリーズブートキャンプの販売戦略にはとんでもないおかしなからくりが仕組まれているように思われ、それがインチキ、大嘘と呼ぶに値するものに思われるのです。
どういうことでしょうか。一番重要なのは、アメリカではビリーズブートキャンプなんか話題でもなんでもないということです。たとえばGoogleの英語版のニュース検索で先ほどの日本語版の時と同じように、’Billy’’Boot Camp’で検索をかけます。すると48件の記事か過去一ヶ月間に該当します。「そらみろ、やっぱり日本と同じくらい話題になっているじゃないか」と思われるかもしれませんが、これはそうでもないのです。実際に記事を読んでみると、日本版の検索の際にその全てが本当にビリーズブートキャンプという商品に関連するニュースであったのに対して、英語版の検索でビリーズブートキャンプに関連する記事はたったの三件です。というのも日本ではブートキャンプというのは珍しい言葉かもしれませんが、英語では普通に「初年兵トレーニング」、あるいは「新入りに対するトレーニング」という意味で使われていることで、またビリーという名前もどこでも聞くような名前です。ですから、ビリーという言葉とブートキャンプという言葉に反応する全く関連のないニュースが、日本ではなくても英語版ではたくさんあるのは不思議でもなんでもないのです。ここでまずわかるのが、全米で話題になっているというのは嘘ということです。
それでも、確かに三件のニュースはありました。それでもって話題になっているのは嘘というのは言い過ぎなんじゃないか、と思われる方はその通りです。確かに三件というのは、少ないながらも話題の存在を示すようにも思われます。ところが、この三件をみてみると、嘘と言い切れてしまうことが分かるのです。なぜか、まず、三件の記事のうち二件が、日本向けの記事だということです。The Japan TimesとMainichi Daily Newsがそれぞれ一件ずつ記事を書いているのですが、どちらも日本の会社であって、記事も英語ですが、日本で起きた事象を説明しています。つまり、英語の記事だからといって全米で話題になっているという根拠にはならないのです。最後の一件は海外に由来するものであり、Timesという有名な雑誌タイムズのインターネット版が配信しているものです。これが唯一の記事なのでリンクを貼っておきましょう。
英語のニュースで唯一ビリーズブートキャンプに言及しているTimesの記事
ここまできても、「ほらみろ、一応有名な雑誌が、一件ではあるけど言及しているではないか」という方もいるでしょう。良くぞ言ってくださいました。ここがポイントなのです。そのTimesの記事は実は直接ビリーズブートキャンプに関連するものではなく、任天堂が出しているWiiというゲーム機に関するもので、そのなかでビリーズブートキャンプに言及しているに過ぎないのです。どのように言及しているかというと次のようなものです。
引用開始
Analysts in Japan are particularly excited by the prospects of Wii Fit because of recent sales of an exercise DVD series called Billy’s Boot Camp. The series recently sold its millionth copy in Japan in a marketing success that has baffled the traditional sports goods industry and revealed a surprise appetite for fitness instruction in front of a screen.
引用終り
翻訳
日本の専門家はWiiで販売予定のフィットネスソフトにかんして、最近のビリーズブートキャンプと呼ばれるエクササイズDVDの売れ行きを根拠に期待できると考えている。日本においてマーケッティングの成功の下に何百万と売ったこのビリーシリーズは伝統的なスポーツ用品業界を脅かし、日本人がテレビ画面の前で運動するということに対して需要をもっていることを明らかにしたからである。
どうですか。唯一の記事ですら、日本の話題の引用なのです。これはおかしいですよね。つまり、全米で話題といっていながら、ビリーズブートキャンプに言及している記事など実質ゼロだということになります。5件や6件ニュースがあって全米話題沸騰などを謳うのならちょっと嘘、というぐらいでしょうが、ゼロで話題だというのは大嘘といっていいんじゃないでしょうか。それが私が大嘘だといった理由です。
それではインチキの部分はどこにあるのでしょうか。それは、なぜビリーズブートキャンプというアメリカでは話題にすらなっていないものが日本でこれだけ話題になっているのか、ということにあります。
日本のニュース検索で引っかかった会社のうちいくつかを紹介しましょう。
中日スポーツ
東京中日スポーツ
デイリースポーツ
日刊スポーツ
フジサンケイ ビジネスアイ
朝日新聞
などの名前が見られます。ビリーズブートキャンプが話題になってビリーは有名人なのですから記事になってもおかしくないとはいえるでしょう。しかし、そもそも全米で話題になっていないものがなぜ日本で急に話題になるのでしょうか。言い換えると、もともと米国で話題になっているのでしたら、その背景や内容を紹介するのは報道と言えるでしょう、しかし話題にもなっていないものをいきなり取り上げる必然性はまったく感じられません。そもそもビリーを話題にしているのはマスコミなのですから、ビリーというのはマスコミが作り上げた虚像であるともいえるでしょう。
私がインチキというのは、報道のふりをしながら実は宣伝を行っているというところが消費者を不当に誘導するものであると思うからです。とくに驚くべきことは、スポーツ新聞ならいざ知らず、朝日新聞までもが広告と銘を打たずにビリーズブートキャンプを紹介する記事を書いていることです。
ここまで記事を読んでくださった皆さんなら同意してくださるでしょうが、朝日新聞が報道としてすべきことはむしろビリーズブートキャンプが日本のマスコミによって祭り上げられたことを暴くことにあるべきでしょう。ところが朝日新聞は報道の責務を捨ててかつその装いをもって宣伝を行っているのです。
決定的なのが以下の記事です。
9月20日、ビリーの動静を伝える朝日新聞の記事
ご覧ください。一見すると分かりませんが、なんと下のほうに関連情報と称して<ショッピング>ビリーズブートキャンプとあるではないですか。そこをクリックすると、なんとAsahi.com ショッピングという朝日新聞が運営する通信販売サイトに誘導されるのです。これはおかしい。これは新聞がするべきことではありません。報道の装いを取りながら、商品をうる。これはおかしい。むしろこれを暴いている私の方が報道です。こんな馬鹿な話しがあるでしょうか。これを私はインチキと言っているのです。
まとめましょう。私がこのビリー騒ぎについてインチキだといっているのは次の三点です。
1.報道各社はビリーを取り上げていながらビリーが日本のみにでマスコミ主導で作られた虚像であることを指摘しない。そんな記事は報道としてインチキである。
2.報道しないだけならまだしも、ビリーの紹介記事を報道の装いをもって書き、同時に販売を行っている。これは報道と思い込んで読んでいる読者に対する背信行為でありインチキである。
3.以上の状況をかんがみると、そもそもビリーのニュースそのものが広告代理店が仕掛けたいわばマスコミ制のニュースである疑いが高い。このような話題をもって読者を誘導し、購買に走らせるのは不当でありインチキである。
上記の1、と2については既に述べましたので最後に3について書きたいと思います。私の推測では、今回のビリー騒ぎは間違いなく大手の広告代理店が仕掛けたものです。以下のような意図をもってやっているとみて間違いありません。少なくとも3つの意図をもって今回の騒ぎは仕掛けられています。
1.ビリーという男をマスコミ側から盛り上げて有名人にしてしまうという販売手法の導入、およびその効果の実験。
2.マスコミの報道を装った記事から通信販売に誘導して商品販売に結びつけるという、読者を欺いて金を儲ける手法の導入、およびその実験。
3.日本においてテレビの前で運動させるという商品の形態の需要調査。
以上のなかで私が特に問題にしたいのは、2です。宣伝を宣伝と言わずに記事として読ませて売ろうとするのはひどい話しです。これはサギまがいといってもよいものでしょう。このようなおかしなことが起きているのに、本来それを指摘するべき新聞社までもが同じようなサギまがいの販売戦術に加わっているのは非常に嘆かわしいことです。
私の一貫した主張ですが、インターネットの宣伝にはモラルが欠けています。宣伝は宣伝をきっちりと明記するべきです。むかしから悪貨は良貨を駆逐するといいます。得てして金儲けにかられてめちゃくちゃをする人間の前に良識ある人間は去っていってしまうものなのです。今回のビリー騒ぎのように、報道が報道として機能していないだけでなく、むしろ向こう側の共犯に回ってしまっている状況は恐るべきことです。状況を認識し、問題認識をもっていくことが緊急に必要だと思います。


