ここ5年くらいアメリカの幼児教育ではLoose Parts(ルースパーツ)という素材が人気です。なぜ人気かというと簡単に集められる素材、そしてリサイクルのもの、自然なものなどです。子供も身近にあるものばかりなので大好きなお子さんが多いです。
そして自然のものだと大きさや色や形が微妙に違うこともあってそれはそれで面白いし、既成のもの、例えばペットボトルのキャップなどは形がほぼ同じで想ったものを形にできていきます。
こちらはLoose Partsと検索したら出てきたイメージ画像です。
素材を小さくて同じような入れ物に入れたり、分け目のあるトレイなどに入れると出したりしまうのも簡単です。小石やドングリ、落ち葉などを集めるのも子供が素材を一緒に取りに行くとより一層子供達には意味がある経験になっていきます。
さてアートのクラスを取っている学生たちにも毎週色々な素材に触れて理解してもらってから次の週に子供たちと一緒に経験するようにクラスの内容を設定します。実際に多くの学生が絵の具くらいしかしたことないとか美術館もいつ行ったか覚えていない、という感じ。いずれこのクラスを取っている学生は実習にも出るのでなるべく多くの素材に触れさせています。
今回はこのルースパーツでどんな線が作れるのかな?、というテーマを決めた学生のグループがいました。最初はテーブルに自分たちで線を書いてニコニコの顔まで書いていました。そこで私は、これはあなたが思っている線だよね、でも子供は違う感覚を持っていて子供達にせんも表現させてみましょう、と声かけをし、学生たちも何もない白いかみを引いた状態で臨みました。
子供たちが描いた線とルースパーツの組み合わせを見てください。
こちらは自分の顔を書いて髪の毛の部分をルースパーツで表現しています。
こちらはりんごの木を描いたそうです。赤い丸がなかったのですが、ベージュの丸い素材を使って表現しています。
子供たちがそれぞれ違う線を描いてルースパーツを使って表現しました。どれもユニークな使い方、そして子供たちも慣れているのが素材との関わり方を見てもわかります。子供と関わるのが終わった後に毎回学生たちと話し合いをします。その時に学生たちも目の前で子供たちの想像と創造が一体になる瞬間を見れたと言っていました。もし学生が線を描いたものを提供していたらこのような想像と創造が見れたのでしょうか?そしてマラグッチの100の言葉を思い出すように話しかけました。実際に読んで学んだことが実践で学べたことが一緒になった瞬間でした。
子供が成長していくのを見るのも楽しみですが学生が成長するのも楽しみです。
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