最近読んだ本の中では、元気の出る内容で良かった。
星野リゾートというのは、僕にとってはよく聞く名前の企業であった。いくつかの有名なリゾートホテルやスキー場などを再生・支援していることで、新聞やビジネス雑誌などで名前を聞いていた。どんな方法で再生を行っているのか、星野さんという人はどんな人なのか、ずっと気にはなっていたのだが、たまたま知ったこの本を読んで、まさに目から鱗だった。
星野リゾートは実は800人という従業員からなる大きな企業である。現社長が星野リゾートとして今のような形体の企業を作り上げたようだ。元々は軽井沢でホテルを経営していた父親から引き継いだホテルの建て直しに始まり、いろいろなホテルや旅館、リゾート産業企業の再生支援に乗り出したのだそうだ。
本を読んで感心したのは、社長の星野氏がもう少しメインで稼動して問題解決にあたっているのかと思いきや、社員や支援先の企業の従業員が主役になって再生を進めていたという点だ。
彼らを主役に仕立てたのは、星野リゾートの社員に見事に引き継がれている前向きに自分達で問題を解決しようとする姿勢や人の力だ。人をその気にさせる。それが星野リゾートの強みなのだと思う。巻末にようやく星野氏のコメントが少し書かれているが、人をその気にさせる、やる気を引き出すことにやはり腐心されているようだ。
本に紹介されている施設の中では、アルファリゾート・トマムにある雲上の喫茶店「雲海テラス」に行ってみたいと思った。写真が1枚掲載されているのだが、テラスでくつろぐ人たちの足の下に本当に雲海が広がっているのだ。このテラスも元々はトマムの従業員それもリフト係だった人たちが考えたサービスなのだ。
最近、僕の住む京都にも、星のやという星野リゾートが経営する旅館が出来た。一泊5万円もするような高級旅館であるが、どれだけのサービスや感動を提供するのだろうか。向学のために一度は宿泊してみたいと思う。