~局所だけでなく、全身や生活背景とのつながりをどう考えるか?~
【 診断 】
左変形性股関節症
(H24.12.5人工股関節置換術施行)
【症状、問題】
H24.12.6より入院でのリハビリを開始
H24.12.31に自宅へ退院となった患者様
H25.1.7より外来リハビリ開始
現在もリハビリ継続中です。
退院時よりT-cane歩行は可能でしたが、Free handsでの歩行時はデュシャンヌ様の代償を伴いながら行う様子が見られます。
腰部~背部の筋緊張の亢進も著明に見られました。
片脚立位時にもデュシャンヌ様の代償が見られ、股関節内転位、膝関節外反させながら行っています。
また、足関節は内反変形を呈してる。
【アプローチ】
・腸腰筋、股関節内転筋群、広背筋、大円筋リリース
・仙腸関節、大腿脛骨関節、距骨下関節ニュートラルテクニック
・腓骨、立方骨ソフトテクニック
・脊柱調整
・殿筋群筋力強化
・Quadストレッチ
・片脚立位ex
・Free hands gait-ex
【変化、結果】
・T-caneでの歩行は良好に行えていたが、年齢が若く、仕事復帰を目標としているためFree handsでの歩行が上手く行えないことに不安を感じていた。
・Free handsでは、デュシャンヌ様の跛行が著明であり、患者様本人も自覚されていましたがなかなか改善が見られませんでした。
・歩行時股関節内転位、膝関節外反、足関節内反変形を呈していたため、殿筋群の収縮が入りづらいのではないかと考えた。
・アプローチとして、原因と予測される仙腸関節、大腿脛骨関節、距骨下関節にニュートラルテクニック、腓骨、立方骨ソフトテクニックを治療に取り入れました。
・その後の評価にて、「歩きやすくなった」との発言がありましたが、デュシャンヌ様の代償は改善されませんでした。
その数日後、腰痛の訴えで来院されました。
・自宅内ではほとんどT-caneを使用せずに過ごしているとのことだったため、代償による歩行を繰り返しているためであると仮説を立てた。
・治療の際腰部の触診を行うと、腰部の筋緊張亢進著名であり、背部、腋窩の辺りまで亢進が見られました。
・あまり深部ではなく、表層の辺りに硬さを感じられたため、広背筋、大円筋の筋トーンが亢進しているものと考え、入念にリリースを行いました。
・その結果、腰背部の筋緊張の軽減が見られ、腰痛の改善、デュシャンヌ様の代償の改善が図れました。
◎H25.3月現在、仕事復帰までには至っていませんが、跛行は改善しています。
◎患者様のHOPEの実現に向けて今後もリハビリを行っています。
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局所にとらわれず、全身や生活背景とつなげて考えられていた症例報告でした。
受講生の方お疲れ様でした。
※今回は、「体軸を臨床に活かすセミナー」に参加されている方の症例検討を掲載させていただきました。
※本症例検討は、受講生と患者様に同意を得た上、掲載させていただきました。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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