5月3日(水)(7日目)の続きです。
16時過ぎにルーブル美術館をでて20分程歩き、オランジュリー美術館へ到着。
なんと、このオランジュリー美術館で「ブリヂストン美術館の名品-石橋財団コレクション展」が開催されていました。現在東京にあるブリヂストン美術館が休館中で、モネなどの作品が里帰り&日本の作品が出張しているようです。
こちらの美術館はモネの「睡蓮」をパノラマ展示することを目的に、元は温室(オランジュリー)だった建物が改築されたとのことです。先日ジベルニーで「睡蓮」で有名な「水の庭園」を観ましたので(①フランス旅行(ジベルニー))、こちらの見学を楽しみにしておりました。
モネの絵画「睡蓮」で有名な「水の庭園」(ジベルニーにて撮影)
既に閉館の1時間半前でしたので入り口は混んでおらず、早速、お目当ての「睡蓮の間」へ行きました。
楕円カーブの壁いっぱいに展示された「水の庭園」は、花や柳など様々なものが筆触分割(*1)で描かれていますが、それぞれが主張しすぎず、落ち着いた一体感を醸しだしています。
(*1)混合させない絵具を使用し、細く小さな筆勢により絵具本来の質感を生かした描写技法
ジベルニーで感じた「混沌とした美」がそのまま表現されていて、素晴らしかったです!
またガラス天井からの自然光が作品を優しく包み込んでいて、とても美しかったです。
部屋の真ん中に配された長椅子にかけて、ゆっくりと、この空間を楽しみました。
「睡蓮の間」を満喫した後、常設のコレクションも楽しみました。
ルノワール 「髪長き水浴の乙女」。美しいですねー。
ルノワール 「桃のある静物」。桃の美味しそう~な質感が伝わってきます。さすがです。
セザンヌ 「セザンヌ婦人の肖像」。奥様なのに不機嫌な表情を描いたのは何故だろう?
アンリ・マティス 「マンドリンを持つ女」。マティスといえば「The Dance」のような奇抜な作品が有名ですが、こちらは落ち着いた画風ですね。
アメデオ・モディリアーニ 左:「若い見習い職人」 右:「ポール・ギヨームの肖像」。モデルの特徴を強調しているんでしょうけど、独特なタッチで面白いですね。
アンドレ・ドラン 「アルルカンとピエロ」。荒涼とした地のパフォーマー達、目がうつろなのはなぜ・・・?
アンリ・ルソー 「田舎の結婚式」。ルソーといえば「眠れるジプシー女」が好きですが、これもメルヘンチックで面白い構図ですね。
シャイム・スーティン 「Le Village 村」。全てが歪んでいる独特な画風でインパクトがあります。作者の生涯(Wikipedia)から、彼の苦悩が表れているんだ・・・と納得しました。
ここからは「石橋財団コレクション展」です。またいつか、東京で再会したいと思います。
ゴッホ 「モンマルトルの風車」。ゴッホはこの近くに下宿していたとのこと。
モネ 「ヴェネチアの黄昏」。色のコントラストが鮮やかで美しいです。
藤島武二 「天平の面影」。日本人の作品が展示されているのは嬉しいですね。
藤田嗣治(レオナール・フジタ) 「猫のいる静物」。今にも猫が飛び出しそうな一瞬です。
評判は今一だったようですが、藤田嗣治を主人公とした映画「FUJITA」を観てみたいです。
藤島武二 「黒扇」。力強いタッチで、女性の美しさと気品が引き立っています。
坂本繁二郎 「放牧三馬」。優しい色使いですね。
ルーブル美術館、オランジュリー美術館とも日本人の作品は常設展示されておらず(見つけられなかっただけ?)、これを機に日本人作品のファンが増えたらいいな~と思いました。
閉館時間の18時となったので美術館をでて、ホテルの方に教えてもらったお勧めのビストロLe Mestureth へ行きました。ホテルから徒歩10分くらいのところにあります。
お料理はどれも美味しく、またお値段もそんなに高くないです。日本語メニューもあります。
感じの良いスタッフは丁寧にお料理の内容を説明してくれて、またお料理をシェアすると伝えると2皿に分けて持ってきてくれるなど、サービス面も良かったです。
Le Mestureth
グロ・グリ(エスカルゴ)のマッシュルーム詰め。注文時に2人でシェアすると言ったら半人前ずつ盛り付けてくれました。濃厚な旨みでニンニクがたっぷり効いていて美味しかったです。
本日のおすすめ、鴨のコンフィ。身がトロットロで最高に美味しかったです。
サーロインステーキのグリル(300g)。日本のステーキほどのお肉の柔らかさはないですが、濃厚なソースとあわせて美味しくいただきました。付け合せのポテトも美味しかったです。
もうお腹が一杯だったので、デザートは頼みませんでした。
ワイン3杯とお料理3品で、2人で54€でした。
明日はオルセー美術館へ行く予定です。