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今回のテーマは、「知ってますか？リーキーガット症候群のこと」です。
はじめに
近年、健康志向の高まりとともに、「腸内環境」という言葉がよく耳にされるようになりました。
腸内環境が健康に与える影響は大きく、様々な病気を引き起こす可能性も指摘されています。
その中でも近年注目されているのが、「リーキーガット症候群」です。 聴き馴染みがない病名ですが、今じわじわと患者数が増えています。
リーキーガット症候群とは
「リーキー」とは漏れる、「ガット」は腸を意味しますから、直訳すると「腸漏れ症候群」と言うことになります。
リーキーガットとは、何らかの原因で腸壁のバリア機能が低下し、本来体内に入ってはいけない細菌や毒素などが血液中に漏れ出してしまう状態のことを指します。
体内に入っていけないものが入ることにより、アレルギー疾患や自己免疫疾患・消化器系の疾患・脳や精神系の疾患などの原因となっている可能性が指摘されています。
ただこれは仮説の段階で、このリーキーガット症候群は正式な病名と認定されていません。ただ推計では、日本人の７割はこの疾患の兆候があるとされています。
リーキーガット症候群の原因
リーキーガット症候群の原因としては、食事、特にグルテンの摂取が挙げられています。
グルテンは小麦タンパク質の一部で、その分解物であるグリアジンが腸の上皮細胞に作用し、ゾヌリンというタンパク質の分泌を促進します。
ゾヌリンは腸の細胞間の隙間を塞いでいる「タイトジャンクション」を開く作用があり、これがリーキーガット症候群の一因となります。
その他の原因としては、アルコールやカフェインの過剰摂取、ストレス、薬物の使用、睡眠不足などが挙げられます。
タイトジャンクションは、皮膚・胃・腸などの上皮組織を構成する上皮細胞や、血管内皮細胞に存在する細胞間接着装置であり、膜貫通型タンパク質であるオクルディン（Occludin）およびクローディン（Claudin）、ならびに細胞内裏打ちタンパク質であるゾニューラ オクルディン（ZO: Zonula occludens）などから構成されています。腸管の上皮細胞に局在するタイトジャンクションは、上皮細胞同士を機械的に繋ぐことでバリアを形成し、腸内細菌や病原菌、毒素といった外来異物の侵入を防ぐ重要な役割を担っています。このバリア機能の破綻は、感染症をはじめ、炎症性腸疾患や糖尿病など、さまざまな疾患の発症に寄与していると考えられています。プロバイオティクスや、プロバイオティクスの増殖因子（餌）となるプレバイオティクスを投与すると、腸内環境の改善に伴ってタイトジャンクション関連タンパク質の発現が亢進して腸管バリア機能の向上が認められることが報告されており、プロバイオティクスやプレバイオティクスの利用がさまざまな疾患の制御に役立つことが期待されています。
引用先：ヤクルト中央研究所
リーキーガット症候群の症状
リーキーガット症候群は、腸だけでなく全身に影響を及ぼし、様々な症状を引き起こす可能性があります。具体的な症状としては、慢性的な下痢や便秘、うつ病、アレルギー反応、自己免疫疾患などがあります。
リーキーガット症候群により現れる症状。
- 下痢や便秘
- 腹部膨満感
- 疲労感
- 肌荒れ
- アレルギー
- 自己免疫疾患
- うつ病
リーキーガット症候群の対策
リーキーガット症候群は、まだ完全には解明されていない部分も多く、治療法も確立されていません。しかし、生活習慣の改善やサプリメントの摂取などによって、症状を改善することが可能です。
また原因となる食物の摂取を控えることが重要で、特にグルテンや砂糖の摂取を控えることが推奨されます。
リーキーガット症候群のリスクを減らすためには、以下の点に注意することが大切です。
- ストレスを溜めない
- バランスのとれた食生活を心がける
- 腸内環境を整える
- 十分な睡眠をとる
- 適度な運動をする
まとめ
リーキーガット症候群はまだ医学的には認められていない仮説上の疾患であるとも言われています。
しかし、その存在が認められれば、多くの健康問題の解決につながる可能性があります。
そして、リーキーガット症候群は、誰にでも起こり得る病気です。
日頃から腸内環境を整え、健康的な生活習慣を心がけることで、リーキーガット症候群のリスクを減らすことは可能です。
健康的な食事と生活習慣を心掛け、自分の体を大切にしましょう
参考情報
その他
リーキーガット症候群の治療法やサプリメントについては、医師に相談することをおすすめします。
このブログ記事が、リーキーガット症候群について理解を深めるきっかけになれば幸いです。
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