写真は、リビング・ダイニングの一角を間仕切で囲うことなく、キッチンとしているプランの事例です。
キッチンでは部位に応じて、耐熱性や耐水性の高い材料を使用する必要がありますが、例えばステンレス・ヘアライン仕上げのカウンタートップ等は、そのままリビングに見えるとギラギラした質感でやや違和感のある存在となってしまいます。
そこで事例では、カウンタートップを白色の人工大理石とする、ステンレス天板はマットな質感のバイブレーション仕上げとして木製天板と組み合わせるといった選択をしています。
どちらもアイランド状にリビング・ダイニングに設置されますので、他の家具との統一感に配慮するとともに、キッチンとして使用していない時にも違和感のないデザインを目指しています。
キッチンカウンターは使用する方の身長によって、高さ80cm~90cm程度、椅子に座って使うダイニングテーブルは72cm程度が一般的です。木製天板の事例ではこの段差を床の段差で解消する事で、フラットな天板をカウンター兼ダイニングテーブルとして使用しています。
もう一つ、キッチンに生じる制約が、コンロに関連した内装制限です。IHクッキングヒーターを使用すればかなりの制約を免れることができますが、ガスコンロの場合はキッチンの壁・天井を不燃性の内装材とする必要が出てきます。写真の事例では天井高が十分高い場合に適用される緩和措置を利用して、リビングと同じ木製の天井仕上げを連続させ、一体的な空間としています。
オープンキッチンでは、開放感が得られるとともに、ほとんどの部分が来客などの目にさらされますので、パントリー等の収納に特化したスペースを併設することが望ましいでしょう。
オーダーメードでつくるキッチンカウンターでは、照明スイッチ類や給湯・浴室・床暖房リモコンなどを集約配置し、家全体のコントロールセンターのように位置づけて、リビング等に余計なスイッチ類を見せない、といった工夫も可能になります。
いずれにせよ、キッチン自体の計画もさることながら、リビングや住まい全体に対してのキッチンの位置づけや、見せ方と併せて計画していくことで双方の使い勝手・デザインを高めていくことができると考えています。
written by 岩瀬 英志 / EIJI IWASE ≫ http://withdesign.jp/designer/?p=2473
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