昨日の夜から、ショッキングなニュースの連続に、胸を痛めている宝塚ファンは多のではないかと思います。私もその一人・・・。
まずはマイティーが専科に移動になるというニュースに驚きました。まさか、花組2番手のマイティが・・・。麗しい「れいまいコンビ」が「うたかたの恋」の千秋楽とともに解散されてしまうなんて・・・・。れいちゃん、マイティとひとこちゃんの3人の並びは本当にキラキラしていて素敵でした。その中に美形の聖乃あすかちゃんや帆純まひろくんが加わって、どこを見ても素敵な花男さん達がいた花組・・・。花組をれいちゃんとともに支えてきたマイティーの力は大きかったと思います。でも、専科に所属するということは、他の組の公演にも出演できるということになりますし、花組の舞台にも立つこともあると思います。そして、北翔さんのように、満を持してトップスターとしてどこかの組に組替えしてきてくれる可能性もあります!同時に4月のディナーショーの発表もあったことなど、いろいろ考えてみるとマイティにとってもファンにとっても、ネガティブなニュースとして受け止めるべきではないと思うのですが、まもなく初日を迎える公演前というタイミングでのニュースだったので、ショックでした。発表のタイミングがなぜ、初日の直前になったのか、本当に不思議です。でも、よく考えてみると、このマイティーの組替えの発表のタイミングには、もう一つの大変な出来事が絡んでいたような気がします。もう一つの大変なニュース・・・。
それは、宝塚ファンの皆様はすでにご存知だと思いますが、文春オンラインで公表された演出家の原田諒氏のセクハラ+パワハラの問題です。Yahooニュースにも取り上げられたようで、宝塚ファンのみならず、宝塚ファン以外の方にもこのスキャンダルが広く知られることになってしまいました。
文春の記事が全て正しいかどうかは判断できませんので、以下の感想には私の想像や推察が入っています。それをご了承の上、お読みいただけたらと思います。
原田諒氏といえば、宝塚の演出家の中でも読売演劇大賞や菊田一夫演出賞等、多くの賞を獲得している若手演出家で、将来を嘱望されていた座付きの演出家です。つい数日前に千秋楽を迎えた「蒼穹の昴」も原田氏の脚本と演出が大絶賛されていました。生徒さん達の演技やお衣装や舞台装置も素晴らしかったですが、脚本と演出を手掛けた原田氏に高い評価が集まっていました。わたしも「蒼穹の昴」を見て感動した宝塚ファンの一人です。でも、文春の記事が全て事実であるなら、素直に感動できなくなりました。原田氏のセクハラ行為には生徒は直接関係していないようですが、演出家という立場を利用して、生徒に暴言を吐いたり、傷つけるパワハラ的な言動を繰り返していたということが事実であるなら許せません。報道されていた朝月希和ちゃんに対する暴言もひどいです。今日の朝、ちょうどタカラヅカニュースで希和ちゃんの千秋楽のご挨拶を見ましたが、あの報道のことは一切感じさせない爽やかな感謝の言葉に溢れたご挨拶に感動しました。希和ちゃんはお稽古期間中からずっと嫌な思いをしていたはずなのに、それを一切感じさせずに、笑顔で感謝の言葉を伝えて爽やかに去っていく希和ちゃん・・。本当に素晴らしいトップ娘役さんだと思いました。素晴らしい卒業のご挨拶でした。
卒業・・・。
そうです。宝塚歌劇団では退団を「卒業」と呼んでいます。そして、宝塚歌劇団では、所属する団員を「生徒」と呼び、演出家やスタッフを「先生」と呼んでいます。卒業するまで音楽学校の研究科に所属する「生徒」という位置づけになっているので、学校のように卒業するまで「先生」の教えに従って、芸を磨き自分を高めるために精進することが求められます。
そしてこの学校のスクールモットーは「清く、正しく、美しく」です。そうあるべきことを「生徒」に教える立場の「先生」である演出家やプロデューサーや作曲家等、舞台の制作に携わっている方たちは、生徒以上に「清く、正しく、美しく」というモットーを日々の生活の中でも実践し、高いモラルを持って生徒に接することが求められるのではないでしょうか。その資質がない人物を、才能があるからといって、適切に管理・監督をせずに今まで野放しにしてきた宝塚歌劇団には、この事件を重く受け止め猛省していただきたいと思いました。歌劇団の理事長には、歌劇団のトップとして、特にこの事件を重く深く受け止めていただきたいと思います。
そして、阪急阪神ホールディングスの会長にも、親会社のトップとして、この事件を重く、深く受け止めていただきたいと思います。会長は、宝塚歌劇も阪急の仕事の一つだから・・という理由だけではなく、本当に宝塚歌劇を心から愛して大切にされている方ということがわかります。大企業のトップという立場でお忙しい中、初日や新人公演では必ずといっていいほど客席でお姿をお見掛けします。生徒さん達のことも大切に思っていてくださっていると思っていました。それなのにこのような事件が・・。
ひと昔前の社会では容認されてきたパワハラやセクハラは、今の時代においては、コンプライアンス上の問題として防止を徹底することが求められています。宝塚歌劇団は音楽学校という教育機関で発生しがちなパワハラの容認という土壌を、プロの舞台人の組織に持ち込むことを容認してきたことで、パワハラやセクハラの温床が出来上がってしまったような気がします。大企業のトップである会長が今回の問題が起こるまで、歌劇団にパワハラやセクハラが発生しがちな風土があることに気がついていなかったのかどうかが気になります。
原田氏をすぐに解雇せずに、歌劇団から阪急電鉄に異動させたのは、原田氏を擁護することが目的なのではなく、被害者や社会に対して、企業として責任を取る覚悟の表れなのではないかと思います。最終的には懲戒解雇という形にするのではないかと思いますが、徹底的に調査するために、内部に置いて事情聴取をすることにしたのではないかと思いました。とりあえずは、これ以上劇団員に精神的な苦痛を与えないように、これ以上被害者が出ないように、ということで、公演中にもかかわらず歌劇団への出入りを禁止した、ということは適切な措置だったと思いますが、歌劇団には中学校を卒業したばかりの生徒さんも在籍していることを考えると、記事を読んだ親御さんたちは、大きなショックを受けているのではないかと思います。来年以降、宝塚音楽学校の受験生が激減するかもしれません。
原田氏の言動は許されるべきことではありません。そして原田氏をきちんと管理監督してこなかった責任として、雇用主である宝塚歌劇団やその親会社である阪急阪神ホールディングスにも大きな非があると思います。とはいえ、宝塚ファンとして、怒りに任せて振り上げたこぶしをどう降ろすのか、ということを考えた時に、宝塚歌劇が大好きで生徒さん達も大好きな私たちファンとしては、歌劇団を批判してチケットの不買運動をする・・・ということが解決に繋がるわけではありません。むしろ、傷ついた宝塚歌劇団のイメージを早く払しょくして、本来の「清く、正しく、美しく」の世界が現存していることを世に知らしめてもらいたい気持ちでいっぱいです。演出家、プロデューサーといった生徒に大きな影響力を与える方たちには、高いモラルと品格を持って生徒さんやスタッフさんに接していただき、素晴らしい舞台を作ってほしいと思います。
そのためには、まず、今回の事件を真摯に受け止め、何が原因だったのか、どうすれば再発が防止できるのか、ということを徹底的に調査し、反省し、自浄していくことが必要だと思います。同時に、被害を受けた生徒さんやスタッフさん達の心のケアもお願いしたいです。
そして話は戻りますが、マイティの組替えの発表がなぜ昨日だったのか、ということについての私の推測としては、この原田諒氏のパワハラ+セクハラ問題が文春オンラインで公表されることを知った宝塚歌劇団としては、ファンの注目や関心を原田氏問題という一点に集中させないために、このタイミングでマイティの専科異動というファンにとっては重大なニュースを敢えて同じタイミングで出してきたのではないか・・・と。そして、「うたかたの恋」が初日を迎える数日前・・というタイミングについては、かっこいいれいちゃんのルドルフを見て、「やっぱり宝塚って素敵!」「れいまいコンビの最後の舞台だから、応援しなくちゃ!」というファンの心理を巧みに利用して、年末の暗いスキャンダルを年明けにはファンの記憶から消し去ってしまおう、という巧みな戦略のような気がしました。考えすぎでしょうか・・。
「蒼穹の昴」の演出担当だった原田氏のスキャンダルが、千秋楽まで表面化しなかった、というタイミングについても、事前に計算(文春と打ち合わせ?)されていたのではないかと思いました。千秋楽までこのスキャンダルが出なかったことは本当に良かったと思います。せっかく千秋楽まで頑張ってきた生徒さんたちや卒業する生徒さん達の千秋楽の舞台挨拶での晴れやかな笑顔が、とんでもないスキャンダルで曇らなくて済んだことは不幸中の幸いでした。
お正月早々、1月3日に花組公演を観劇する予定ですが、おめでたいお正月気分で見に行くことが出来ないような重たい気持ちになっているものの、かっこいいれいちゃんのルドルフを見たら、一気にテンションが上がりそうな気もします。花組の「れいまいコンビ」の最後の作品となる「うたかたの恋」。ショーのアンシャントマンも客席参加型の演出があるようなので、盛り上がりそうです。でも、今回の作品は、なんといってもマイティに注目です!これからの活躍を祈って、マイティに盛大に拍手を送らなくちゃ!と思っています。
