先住民たち
ちょっと前の話。
オレはステーキを食いにいったんだ。
勿論、諭吉がすっ飛んでいくようなところじゃない。
よくあるじゃないか、いかにも「ステーキハウス」って感じの、アメリカ西部だぞって店。
そこも外も中も板張りで、少し燻されたような感じが「いかにも」って感じの店だった。
手頃な値段の、まあそこそこのステーキに満足した俺はコーヒー飲みながら雑誌読んでいた。
ふと何気なく目線を横の板張りにやった時だった。
コーヒーちょっと吹いちまったぜ。
先住民がいたんだよ。
1cm程の、茶色いヤツが板の隙間でじーっとしてやがる。
まさかと思ってまわりの壁の隙間を見回すと、あっちにも先住民こっちにも先住民。
まさか食い物やでアレだけの数を見るとは思わなかったぜ。
なんでみんな気が付かないんだ。
ところで、オレはどうしたらいいんだろう。
叫んでみんなに知らせようか。
しかしお客には若い奥さんや、カップルもいる。
先住民発見の報に大パニックは必至。
店員さんにそっと知らせようか。
ただね、店員さん女子高生らしきバイトなんだわ。
これもヤバイ、騒ぎ出して二次災害なんてことになりかねん。
店長さんを呼ぼうかな。
おっかなそうな顔してるからやめた。
メンドクサイからそのまま勘定しちゃったよ。
*'``・* 。
| `*。
,。∩ *
+ (´・ω・`) *。+゚ もう、どうにでもなぁれ~
`*。 ヽ、 つ *゚*
`・+。*・' ゚⊃ +゚
☆ ∪~ 。*゚
`・+。*・ ゚
あれからああいうスタイルのステーキハウスには行ってない。
あの時はおとなしい先住民だったけど、
いつもそうだとは限らないしな。
食ってる最中に蜂起なぞされちゃたまらんぜよ。