予感はしたが・・・ | 野菜嫌いの家庭菜園

予感はしたが・・・

モリシが引退した。

セレッソファンでありながら特別な感情はそれほどない(と思っていた)。
ただ、本当に一つの時代が終わったのだと実感した。

WOWOW試験放送開始を機にセリエAにどっぷり浸かり、Jリーグが始まったときも地元チームの不甲斐ないプレーとファンの質の低さからJリーグに見向きもしなかった。そんな僕の目に飛び込んできたチームがセレッソだった。ド派手なピンクのユニフォームをまといながら全員が走り回るへタで不器用なチーム。確か'95年末の天皇杯だったと思う。来期のJ1昇格を決め、格上のJ1チームをそのがむしゃらなプレーで次々と破っていた。当時最高の人気と実力を誇るベルディも難なく撃破し、決勝進出を決めた。

『このチームを応援しよう』

自然とそう思った。ラツィオやバレンシアを応援することを決めたときもこんな気持ちだった。この天皇杯の勢いの中心にいたのがモリシだった。彼に釣られてみんなががむしゃらにプレーしていた。

セレッソがJ1に昇格してすぐは昇格の功労者を切ってはロートル選手でパッチを充てて、その場を凌ぐだけで進む道が見えないチームだった。毎年チームカラーが変わる中でモリシは変わらず縦横無尽に駆け回っていた。かつて見た天皇杯でのプレースタイルをずっと続けていた。

そのうち西澤が成長し、核となる外国人が加入した。大久保嘉人という後継者も入団した。モリシを中心にチームカラーが固定された。西澤や大久保の海外移籍・復帰によってチーム力は乱降下し、J2にも落ちた。2度目のJ2落ちのときに主力のほとんどが移籍した。それでもモリシのプレーが変わることはなかった。

そんな彼が2年前に原因不明の首痛によりピッチから姿を消した。彼のいなくなったチームは2年間J2でもがき苦しみながら新しいスタイルを築いた。彼の居場所(スペース)にはA代表に急成長した香川と乾、柿谷という20才そこそこの若者が縦横無尽に走り、ドリブルし、パス交換とポジションチェンジを繰り返し美しい軌跡を描いている。もう彼の戻るところは・・・それが現実だった。

引退を決心したモリシはセレッソファンの夢をつなぐ最大の仕事をしようとしてくれた。彼にしかできないことが分かって行動してくれたことがすごく嬉しかった。あとは香川が、乾が、デカモリシが、柿谷が、古橋が、藤本がモリシの気持ちに応える番だ。君たちは成長した。下部組織はガンバに追いついた。フロントもまともになった。監督は2年も替わってない。そう、機は熟したはずだ。来期全員でモリシの夢と期待に応えようや。

今までセレッソを支えてくれてありがとう。たぶんあなたがいたからチームもサポーターもこんなに優しく暖かかいのだろう。そんな優しいチームだからこそ、私もずっとファンなのだろう。しばらくは体を休めて、またセレッソのために力を貸してください。これからもお願いします。