東京下町の名物食べ物の一つ、もんじゃ焼き。
私は当然物心つく前から食している訳だが、有る時その違いに驚いたことが有る。
今から半世紀も前の事だ(我ながら年取ったなぁ)、TVでもんじゃ店の紹介をやっていた。
それは今や専門の通りすらある昔の月島のお店だった。
何が驚いたかといえば具材で土手を作ってから中に汁を入れているでは無いか。
現在では主流になっているこの作り方は私の地元では無かったのですね。
私の地元はスカイツリーのすぐ北側、向島という場所である、そこではこうは作らなかった。
ではどうやって作っていたのでしょうか。
最近良く行くお店は東向島に有る、向島の隣で東部スカイツリー線の駅が有る。
そこに隠れ家のように有るのがこの店だ。
もんじゃ焼きののぼりが有るが写っているがここの店では無い。
こちらは棟続きで営業している居酒屋だ、常連客で何時も賑わう。
店はこの裏、のぼりのすぐ左から奥へ入るのだ。
奥にチャリ、その左側に灯篭、そこがもんじゃとお好み焼きのお店の入り口です。
店内はそれまでの小上りから最近改装してテーブル席になった。
なので奇麗です、予約は入れていても一番客は気持ちいいですねー。
早速もんじゃを焼きましょうねー。
もんじゃ焼きは昨今どんぶりにたっぷりと入ってます、なので土手を作る文化が出来たのですが。
昔はこんなにいっぱい入ってなかったのですね、なので土手なんて作る必要はなかった。
なので以前は旧来通りにする為に2回に分けてたりしたのですがね、面倒なので最近は土手作ることも多々です。
そして来たものをそのまま焼くのは×、卓上のウスターソースで好みの味にしてから焼き始めます。
もんじゃは先ずぶちまけてから大きなへら(ハガシという)を両手に持って刻まれた具材を更に細かくしていきます、主に刻んだキャベツなのですがこれを更に好みに細かくしていきます。
そしてこの時に本体の横でせんべいを作るんですね。
もんじゃで言うせんべいは最後のおこげで、これを育成するためにある程度食べてからは下からかき混ぜないようになんてしてますよね。
これは月島流です、向島では別にせんべいは作るんですよ。
右側がせんべいを作っている所、この後も左からもんじゃハガシにまだ緩い汁を付けて重ねていきます。
こうして作ったせんべいはそのまま食べたりもしますが、もんじゃと一緒に楽しんだりする。
こうして剥がして―、左のもんじゃを乗せてのり代わりにしてくっ付けてくるっと。
こいつをパクリとやる訳です、これがビールに良く合うんですよー。
子供の頃ならラムネでしたが、大人になっても楽しめますねー。
もんじゃの食べ方はもんじゃハガシですくって食べるんじゃないんですね。
ジュッと鉄板へ押し付けて。
くるっとコテ返しするとー。
こんな風に乗っかると。
現在は大きな具材が沢山入っていますからそういうのは掬うしかないのですが、こうして食べるのがやはり昔からなので自然と手はこう動きます。
こちらは前述居酒屋と併設なのでこちらでも居酒屋のメニューが注文できる(逆もアリで焼いてくれて居酒屋の方でも食べられます)。
なのでこの日は寒鰤の刺身や。
定番人気のもつ煮込みなども頂いた。
ビールも酎ハイも(大ジョッキが有る)当然ガンガンでおいしー。
充実しましたー。
という訳で月島と違い大川(隅田川の昔名)の少し上流(浅草、向島、押上、千住等)では土手は作らずせんべいは別製なんてですね。
地元出身の木の実ナナさんも(今時何人知っているか)この食べ方ですよー。
ただ現在は殆どの方が月島流になっていますね、こうして食べているのは自分のような高齢者だ。
更にこの辺りは昔駄菓子屋もんじゃが有ったんですね、駄菓子屋に一より二卓だけですが子供の頃は結構あった。
それはお椀に1/4程汁が入り、キャベツや天かすが主材の物。なので鉄板にはちょろりと乗るだけだ(汁に刻みキャベツのベースが5円で+5~10円位で裂きイカや紅生姜のトッピング)。
だがガキども(自分も)が卓の周りを囲んで、空いたスペースへどう入れるかという競争も発生して。
ワイワイガヤガヤとそれは楽しかったですねー。
という事でしたがもんじゃにルールなんてのは有りませんよー、好きなよう食べるのがもんじゃ焼きですから気軽に食べましょうね、何より美味しいですからね。
ごちそうさまでしたーーーーーー、、、、。