オベイションのカスタムレジェンドはもう30年以上弾いていますが、今回最新のLXという仕様の物を入手した、、。
それは今まで革新的ではあったが、それが仇となって楽器としての体を成していなかったのを是正してきたからだった、、。
新型は以前の華々しいまでのアバロン貝による装飾がかなり控えめになったのが外見での特徴か、、。
正直あっさりとしていて物足りない、、。
だが出音含めた楽器としての質はかなり向上していて信頼性があり良く鳴るように改変されていました、、。
内容で一番の変化はボディトップのブレイシングです、、。
これは和名で力木と呼ばれるトップ裏にある弦の張り応力に耐えるようにするためと、そのトップの鳴りを最大限引き出すようにトップ裏に入れられている補強材です、。
これがこのLXシリーズになる前はラウンドホールにはオベイション独自のAブレーシングと、エポーレットと呼ばれる小さな穴が沢山開いているタイプにはファンブレーシングと呼ばれるものを搭載していたのですが、。
このLXからはXブレーシングと呼ばれる一般的なアコースティックギターに使われているものを採用している、、。
Aブレーシングとかファンブレーシングは細かなことは割愛しますが、。
要はトップの鳴りを少し抑制してエレアコとしての使用に都合の良いようにと、バンドやオーケストラのアンサンブルでもハウリングしないように考えられたブレイシングでした、。
それをマーチンが戦前に開発して瞬く間に広がったXブレーシングにしたことで、より生鳴りが良くなってギターとしてそれまでのエレアコ(エレクトリックアコースティックギター)から通常のアコースティックギターへとより近くなっている訳だ、、。
これは現在PAの技術等が進化していることにより取り入れられたのか、。
その確認のために昔からお世話になっている楽器の町お茶の水のシ〇クラセカンドへ行き試奏してみたら、。
今までのオベイションとは一線を画する鳴りと、楽器としての品位の上向を目の当たりにして店を出るときには入ったケースを持って出た次第でした、、。
私の持つ昔からのもう一台のカスタムレジェンドは80年代後半の物、。
この当時のオベイションはどれもまだ未熟な技術で作られていた、新興メーカーがリラコードという樹脂を使った革新的な作りには未知の部分があまりにも多かったのだ、。
なので現在当時の物は木部と樹脂部の経年による収縮率が合わずにトップ割れやサイド剥がれが当たり前で、割れないものの変形しているものが殆どという有様です、。
ネック内部にアルミ材入れた鳴り物入りのカーマンロッドも所詮アルミは変形する訳で、。
トラスロッドの入れ方もノウハウは無く、ロッドでネック反りを調整しようにもうまく利かなくて、私の以前から持つカスタムレジェンドはS字反りという一番質の悪いネックの狂いをしています、。
それでも何か月もかけてゆっくりと調整し、最後は14、15フレットを少し削って何とか帳尻を合わせていますが、。
この新型は保管時弦を緩めなくともロッドをうまく調整すれば張りっぱなしでも大丈夫だという(私は少し緩めますが)、。
しかも実際に引いた時の音量は1.5倍増し、音質も歯切れも良くてこんな薄いボディとは思えないほど、。
そう、うちのカスタムレジェンドはどちらもスーパーシャロゥという一番薄いボディなんですね、。
何より引きやすい訳ですが、今までは音量や音色が犠牲になっていました、。
それがこのLXになったらほぼ解消という感じです、、。
トラスロッドの調整もヘッド側で出来るようになったりで操作性もよくなってる、、。
という訳でいい事づくめのようなのですが、やはり控えめになってあっさりした装飾は残念に思う、、。
これがもう一台の以前のカスタムレジェンドだ、、。
キラキラしているでしょ、天然のアバロン貝による装飾は派手で豪華だ、。
それは指板を見ればすぐに解る、、。
これが現在の物、、。
そして以前の物は、、。
んー、、カスタムレジェンドはやはり特別なギターなので、。
以前のような装飾がいいなぁ、、。
でも音は現在のLXが圧倒的なんですよねー、、。
価格は以前のが40万、現在のも税込みでほとんど同じなのでこのあたりのコストとの妥協なのでしょうかねぇ、、。
悩ましいもののやはり楽器は鳴ってなんぼですからね、。
これからはこちらメインで使っていこうかと思っています、。